ウォンが「戦争中のルーブル」並みに下落、8年前の「弾劾経済」の再燃だけは防がねば
Posted January. 13, 2025 08:47,
Updated January. 13, 2025 08:47
ウォンが「戦争中のルーブル」並みに下落、8年前の「弾劾経済」の再燃だけは防がねば.
January. 13, 2025 08:47.
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12月3日の不法戒厳令と弾劾政局の影響で、昨年12月の韓国ウォンの下落幅が戦争中のロシアに次いで主要30ヵ国(G30)の中で2番目に大きかったことが分かった。3ヵ月連続で上昇率が1%台と安定を取り戻していた物価も、原材料の大半を輸入する食品を中心に高騰し、消費を萎縮させている。政局不安が為替レートを揺さぶり、ウォン安が再び物価を刺激し、「スタグフレーション(物価上昇と景気低迷が同時進行)」の可能性が高まっている。昨年12月末、対ドル・ウォン相場は1ヵ月前より5.3%下落した。米連邦準備制度が政策金利の利下げペースを緩めるとの見通しからドルが上昇したとはいえ、G30のうち韓国より下落幅が大きかったのは6.4%下落したロシアだけだった。トランプ政権2期目の発足で、最も大きな経済的打撃を受けるとみられる中国(-0.8%)、メキシコ(-2.2%)と比べても韓国の下落幅は深刻だ。ウォン安は直ちに国内物価に影響を及ぼしている。マヨネーズをはじめとするサラダドレッシングの価格は今週平均20%以上値上がりする予定で、製菓各社はチョコレートなど輸入原材料の原価上昇を反映して10%近く値上げした。物価当局の監視が弱まった隙を狙って値上げに踏み切ったのだ。朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追が進められた2017年初め、食品価格が平均上昇率の2倍に当たる7.5%も上昇したのと同じことが再び起こるのではないかとの懸念が高まっている。物価高に消費心理は急激に冷え込んでいる。昨年1~11月の衣類、自動車、家電、食品などを含む国内消費はすでに前年比2.1%減少し、2003年のクレジットカード危機(クレジットカードの借金で家庭が崩壊)以来21年ぶりに最悪となった。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の逮捕令状執行をめぐる対立が激化し、今月20日に発足するトランプ政権2期目が米国優先主義政策を打ち出せば、ドル高ウォン安がさらに進み1ドル=1500ウォン台を超えるだろうという見方が出ている。通貨危機、グローバル金融危機の時のような1ドル=1500ウォン台が現実となれば、韓国経済は「パーフェクトストーム(多発的悪材料による複合危機)」の真ん中に入ることになる。政治的不確実性を口実に為替レートと物価の管理を怠り、8年前の弾劾政局の時のように経済が大衝撃を受けることだけは防がなければならない。
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12月3日の不法戒厳令と弾劾政局の影響で、昨年12月の韓国ウォンの下落幅が戦争中のロシアに次いで主要30ヵ国(G30)の中で2番目に大きかったことが分かった。3ヵ月連続で上昇率が1%台と安定を取り戻していた物価も、原材料の大半を輸入する食品を中心に高騰し、消費を萎縮させている。政局不安が為替レートを揺さぶり、ウォン安が再び物価を刺激し、「スタグフレーション(物価上昇と景気低迷が同時進行)」の可能性が高まっている。
昨年12月末、対ドル・ウォン相場は1ヵ月前より5.3%下落した。米連邦準備制度が政策金利の利下げペースを緩めるとの見通しからドルが上昇したとはいえ、G30のうち韓国より下落幅が大きかったのは6.4%下落したロシアだけだった。トランプ政権2期目の発足で、最も大きな経済的打撃を受けるとみられる中国(-0.8%)、メキシコ(-2.2%)と比べても韓国の下落幅は深刻だ。
ウォン安は直ちに国内物価に影響を及ぼしている。マヨネーズをはじめとするサラダドレッシングの価格は今週平均20%以上値上がりする予定で、製菓各社はチョコレートなど輸入原材料の原価上昇を反映して10%近く値上げした。物価当局の監視が弱まった隙を狙って値上げに踏み切ったのだ。朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追が進められた2017年初め、食品価格が平均上昇率の2倍に当たる7.5%も上昇したのと同じことが再び起こるのではないかとの懸念が高まっている。物価高に消費心理は急激に冷え込んでいる。昨年1~11月の衣類、自動車、家電、食品などを含む国内消費はすでに前年比2.1%減少し、2003年のクレジットカード危機(クレジットカードの借金で家庭が崩壊)以来21年ぶりに最悪となった。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の逮捕令状執行をめぐる対立が激化し、今月20日に発足するトランプ政権2期目が米国優先主義政策を打ち出せば、ドル高ウォン安がさらに進み1ドル=1500ウォン台を超えるだろうという見方が出ている。通貨危機、グローバル金融危機の時のような1ドル=1500ウォン台が現実となれば、韓国経済は「パーフェクトストーム(多発的悪材料による複合危機)」の真ん中に入ることになる。政治的不確実性を口実に為替レートと物価の管理を怠り、8年前の弾劾政局の時のように経済が大衝撃を受けることだけは防がなければならない。
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