北朝鮮が、4.5トン級の「超大型常用(通常)弾頭」を搭載した弾道ミサイルの試験発射に成功したと主張する中、韓国政府は来月1日、建軍76周年「国軍の日」を迎え、弾頭重量8トンに達する「怪物ミサイル」玄武(ヒョンム)5を初めて外部に公開するという。玄武5は、北朝鮮を圧倒する高重量・高威力の弾道ミサイルで、有事の際、平壌(ピョンヤン)指揮部を壊滅させる「3軸体系」の大量反撃報復(KMPR)の核心戦力だ。
複数の政府消息筋によると、軍当局は京畿道城南(キョンギド・ソンナム)のソウル空港で行われる「国軍の日」記念式典で、3軸体系の主要兵器体系の一つとして玄武5を公開する計画だ。世界で最も重い弾頭を搭載し、戦術核兵器級の威力を持つと評価される玄武5は、2022年の「国軍の日」記念式典関連映像で試験発射の様子が短く公開されたことがある。韓国軍は、北朝鮮が韓国に攻撃してきた時、玄武5を20~30発発射して平壌を壊滅させる計画を立てている。
韓国軍は昨年の「国軍の日」記念式典で、「地対地ミサイル(玄武)」とだけ書かれたコンテナを搭載した移動式発射台(TEL)を公開した。当時、ミサイルの諸元は公開されなかったが、弾頭重量2トンの玄武4であったという。玄武5もこのような形で公開される可能性が高い。
このような中、北朝鮮は19日、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が前日(18日)参観した「火星(ファソン)砲11タ-4.5」の発射の様子を公開した。このミサイルは「北朝鮮版イスカンダル(KN23)」の改良型で、射程を短くしつつ弾頭重量を約2倍に増やしたもので、数十メートルの地下バンカーを十分に破壊することができる。「北朝鮮版怪物ミサイル」と言える。韓国軍が捉えたミサイルの飛行距離は約400キロだった。発射地点(平安南道開川)から南に発射した場合、忠清南道鶏龍台(チュンチョンナムド・ケリョンデ)に正確に落ちる。ただ、北朝鮮はこのミサイルの試験発射が「中等射程320キロ」の目標命中精度と超大型弾頭の爆発威力を確証する目的で行われたと明らかにした。「中等射程」通りに飛んだ場合、平沢(ピョンテク)米軍基地(キャンプ・ハンフリーズ)が「ターゲット」になる。「中等射程射撃」とは、最大射程の半分程度しか飛ばないことを意味する。
正恩氏は、「核武力を増強し続けると共に、常用兵器(通常兵器)部門でも世界最強の軍事技術力と圧倒的な攻撃力を保有しなければならない」と強調した。核弾頭の小型化・標準化に成功した北朝鮮が、通常弾頭を超大型で開発する「ツートラック」挑発戦略を公式化したものとみられる。
申圭鎭 newjin@donga.com