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例外的な西海岸圏の地震、「断層地図」を新たに作成しなければ

例外的な西海岸圏の地震、「断層地図」を新たに作成しなければ

Posted June. 13, 2024 08:39,   

Updated June. 13, 2024 08:39


12日午前8時26分頃、全羅北道扶安郡(チョルラプクト・プアングン)の南南西4キロ地点でマグニチュード(M)4.8の地震が発生した。今年、韓半島と周辺海域で発生した32回の地震の中で最大規模であり、全羅道(チョンラド)地域で発生した地震としては過去最大だった。震源地である扶安を中心に全羅北道地域では、建物の壁が割れたり、天井構造物が落下する被害が相次ぎ、ソウル、釜山(プサン)、江原(カンウォン)をはじめ全国で「揺れを感じた」という報告が300件以上寄せられた。その後、大小の余震が少なくとも15回続いた。幸い、人的被害はなく、近くの全羅南道霊光郡(チョンラナムド・ヨングァングン)ハンビット原発も正常稼働中だ。

今回の地震は、地震の安全地帯とされていた韓半島でも比較的地震が少なかった西海岸圏で発生したという点で異例だ。2011年以降、韓国ではM4.0以上の地震が8回発生したが、西部内陸で起きた地震は初めてだ。西海岸付近でこれより大きな規模の地震が発生したことはあるが、内陸と離れた海域で発生し、被害はなかった。しかも今回の地震は、内陸で起きた地震の中では2017年の慶尚北道浦項(キョンサンプクト・ポハン)地震以来の最大規模だ。今後、韓半島全域でいつでも無視できないレベルの地震が発生すると見なければならない。

地震は通常、地殻変動で断層が動いて発生するが、今回の扶安地震がどの断層で発生したのかは確認されていない。当該地域の断層情報が不足しているため、正確な調査に時間がかかるという。政府は2016年の慶尚北道慶州(キョンジュ)と17年の浦項地震で大きな被害が発生した後、韓半島の断層研究を開始したが、首都圏と東海岸圏地域に押され、全羅道地域の調査には着手もできていない状態だ。それだけ強震が少なく、東海岸と違って西海岸は水深が浅いため、津波による危険性が比較的少ないと判断したためだ。断層がどこにいくつあるのか分からないのに、どのように地震を予測し、備えるのか懸念される。

専門家によると、西海岸圏に地震の発生自体がなかったわけではない。発生周期が長いため、記憶にないだけだという。一度地震が発生すると、その間に力が蓄積された周辺の断層が刺激を受け、より大きな地震が発生する可能性がある。最近10年間、慶州地域を中心に強震が頻発したが、これは2011年の東日本大震災が韓半島の断層を活性化させたからだと分析されている。断層地図の作成を急がなければならない。地震対策の重要性は、今年4月のM7.2の大地震にも大きな被害がなかった台湾が証明している。