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ICC、イスラエルとハマスの指導者に逮捕状請求...バイデン氏「言語道断」

ICC、イスラエルとハマスの指導者に逮捕状請求...バイデン氏「言語道断」

Posted May. 22, 2024 09:12,   

Updated May. 22, 2024 09:12

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オランダのハーグに本部を置く国際刑事裁判所(ICC)の検察官が20日、イスラエルのネタニヤフ首相やハマスのガザ地区トップのシンワル指導者などに対して逮捕状を請求した。これに対し、バイデン米大統領は「言語道断だ」とし、「イスラエルとハマスは同等ではない」と反発した。

ロイター通信などによると、ICCのカーン主任検察官は同日、「多数の民間人を犠牲にした犯罪の疑い」で、ネタニヤフ氏とガラント国防相に対する令状を請求した。ハマス側もシンワル氏のほかにアルカッサム旅団を率いるデイフ最高司令官、政治指導者イスマイル・ハニヤ氏が逮捕令状に名を連ねた。イスラエルの現地メディア「i24ニュース」は、「ICCが米同盟の最高指導者をターゲットにした最初の事例」と伝えた。

同じ戦争に対する犯罪容疑だが、詳細は多少異なる。イスラエルは、ガザ地区の民間人を餓死させた「人道に対する犯罪」に重きを置いた。これに対し、ハマスは誘拐や性犯罪など「戦争犯罪」を行ったと見ている。

カーン氏は声明で、「国際法は誰にでも適用され、誰も処罰を免れることはできない」とし、「令状が発行されれば、逮捕のためにあらゆる努力をする」と述べた。カーン氏は米CNNのインタビューで、「誰も法の上にいない」と何度も強調した

ハマスが属するパレスチナは2015年にICCに加盟したが、イスラエルは加盟国ではない。しかし、令状が発行されれば、ネタニヤフ氏らは加盟国124ヵ国を訪問した際、逮捕される可能性がある。韓国も03年に加盟した。さらに、指導者に戦争犯罪容疑が適用されると、兵器の輸出入などにも支障を来たす。AP通信は、「通常、令状発行または却下の決定は2ヵ月ほどかかる」と伝えた。

イスラエルは反発した。ネタニヤフ氏は、「ハマスという怪物と、世界で最も道徳的なイスラエル軍をどうして比較するのか」とし、「現実の歪曲であり、反ユダヤ主義だ」と非難した。ハマスの指導部も非難声明を出したが、あまり気にしないムードだ。シンワル氏らがガザ地区をほとんど離れないため、状況が大きく変わることはないからだ。

米国はイスラエルを支持した。バイデン大統領は、「ICCの検察官が何と言おうと、イスラエルとハマスは同等ではない」とし、「我々は安全保障への脅威に対抗するイスラエルを常に支持する」と述べた。イスラエルと同様にICC加盟国でない米国は、これまで「休戦交渉に悪い影響を及ぼす可能性がある」として令状請求の延期を要請してきた。

スコットランドのパキスタン系の家庭に生まれたカーン氏は、30年以上にわたり国際刑法及び人権弁護士として活動してきた。昨年3月、ロシアのプーチン大統領に発行された逮捕状もカーン氏が主導したとされる。英紙ガーディアンは、「確固たる信念を持つカーン氏は、どんな戦争犯罪に対しても恐れることなく法的措置を取っている」と評価した。