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ウクライナ、新型ATACMSをクリミア半島に投入

ウクライナ、新型ATACMSをクリミア半島に投入

Posted April. 26, 2024 09:08,   

Updated April. 26, 2024 09:08

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ロシアとの戦争で劣勢に立たされていたウクライナが先月、米国に要請していた戦術地対地ミサイル「ATACMS」(写真)の新型を供与され、すでに実戦で2度使用したことが確認された。射程距離300キロに達する新型ATACMSは、ロシアの占領地の奥深い地域まで精密攻撃が可能で、ウクライナは戦争の流れを変える「ゲームチェンジャー」になることを期待している。

米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は24日、「(新型ATACMSを含む)相当数のミサイルがウクライナに送られ、さらに多くのミサイルを送るだろう」と述べた。米紙ニューヨーク・タイムズによると、このミサイルは先週、ウクライナに秘密裏に届けられた。ウクライナはすぐに新型ATACMSを戦地に投入し、17日にクリミア半島のロシア軍飛行場、23日にロシアが占領している南部港湾都市ベルジャンスクの軍基地を攻撃した。

新型ATACMSは、昨年9月に米国が支援した旧型ATACMS(射程距離165キロ)より攻撃範囲が2倍近く長い。これまでウクライナは新型の支援を要請してきたが、米国は新型ATACMSでロシア本土を攻撃することを懸念し、供与に消極的だった。

しかし、最近、北朝鮮のロシアの兵器支援が確認されたことで、米国は立場を変えた。サリバン氏は、「ロシアが他の国、特に北朝鮮から長距離ミサイルを支援され、戦場はもとより後方の民間人攻撃にも使用したことを確認した」とし、「ただ、ウクライナは新型ATACMSをロシア本土ではなく、戦争で占領された地域にのみ使用することを約束した」と説明した。

新型ATACMSの支援は、米国防総省内部でも懸念がなかったわけではない。米軍のミサイル備蓄量が減る可能性があるという判断だった。同紙は、「米軍は他国に販売するミサイルを多少減らし、ATACMSを製造するロッキード・マーティン社の生産ラインを増やす方向で問題を解決した」と伝えた。

米下院に続き、23日に上院を通過した米国のウクライナ支援パッケージ法案も、ウクライナにとっては嬉しいニュースだ。バイデン大統領は24日、ウクライナなどを支援する予算案に署名した後、「数時間以内にウクライナに(10億ドル規模の)ロケット、装甲車などを送り始めるだろう」と述べた。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com