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北朝鮮のSLBM、韓国のコールド・ローンチ技術を奪取して開発期間を短縮

北朝鮮のSLBM、韓国のコールド・ローンチ技術を奪取して開発期間を短縮

Posted February. 27, 2024 08:38,   

Updated February. 27, 2024 08:38

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北朝鮮が2016年に、韓国国内の防衛関連企業から窃取したコールド・ローンチ(圧縮した気体によりミサイルを水上に放った後、エンジンを点火させて上空へと打ち上げる方式)技術などを適用し、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発期間を大幅に短縮したことが、韓国情報当局によって確認された。北朝鮮の対韓・対米戦略兵器に韓国の企業の技術が適用されたという情報当局の判断が出たのは初めて。

26日、国家情報院などによると、韓国当局は、北朝鮮が弾道ミサイルと偵察衛星の開発に国内外の造船・衛星企業から窃取した技術を多数活用したと判断している。16年4月と8月、北朝鮮は大宇(デウ)造船海洋をハッキングし、1~3級軍事機密約60件、4万件の内部資料を窃取した。当時、北朝鮮は韓国海軍の核心戦力であるイージス艦および潜水艦技術の一部とSLBMの核心技術である韓国型垂直発射機(KVLS)の設計図だけでなく、コールド・ローンチ関連技術まで窃取したという。KVLSと関連した核心技術が北朝鮮のSLBM開発に直接的に影響を与えたというのが情報当局の判断だ。

15年5月に「北極星」というSLBMを初めて公開した北朝鮮は、大宇造船海洋をハッキングした4ヵ月後の16年8月、新浦(シンポ)級潜水艦からSLBM1発を500キロほど発射した。これはSLBMと関連した5回目の発射実験だった。また、19年にはSLBMである北極星3をバージ船から発射したのに続き、完全な模型の北極星4、5など大型SLBM3機種や小型SLBM1機種(火星11)など複数のSLBMを軍事パレードなどで公開した。政府消息筋は、「韓国企業の潜水艦技術をもとに北朝鮮がSLBMの性能を改良し、機種を多様化していると判断している」と話した。

北朝鮮が昨年、3回の試みの末、地球軌道に乗せることに成功した初の軍事偵察衛星「万里鏡(マンリギョン)1号」とこの衛星を搭載したロケット「千里馬(チョンリマ)1型」にも、国内外の衛星メーカーから窃取した発射体・光学装備技術などが多く活用されたと、韓国情報当局は見ている。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が最近、新たな指示事項を伝えた情況も確認された。韓国当局は、外交戦略・先端技術窃取のためのハッキング関連の指示である可能性が高いと判断している。


申晋宇 niceshin@donga.com