「韓国と国交樹立だなんて...ニュースを聞いて嬉しくて涙が出ました」
キューバの首都ハバナに住むリセト・ゴンザレスさん(36)は14日(現地時間)、韓国とキューバの国交樹立のニュースを知り、胸が熱くなった。2013年、キューバのテレビで韓国ドラマ「お嬢さまをお願い!」を見て韓国に夢中になり、ハングルを学んでから11年。「ついに両国が『友人』になった」と感慨深い気持ちになった。
ハバナにあるハングル学校の教師であるゴンザレス氏は15日、東亜(トンア)日報の電話取材に対し、「生徒たちも『これで私たちも韓国に行けるのか』と喜んでいた」とし、「学校にも韓国語教師が増え、生徒にもっと多くの機会が生まれるだろう」と期待した。
ゴンザレスさんが勤めるハングル学校は、22年に在外同胞財団の支援を受けて設立された。キューバには韓国僑民が約30人住んでいるが、ハングルを学ぶ生徒はハバナのハングル学校で120人以上にのぼる。キューバで韓国語を話せる現地人の数が僑民より多いということだ。生徒の多くは20歳前後だが、韓国人の子孫である85歳のおばあさんも熱心にハングルを学んでいる。
ハバナのハングル学校の人気は、韓流の影響が大きい。国交樹立前から、韓国の音楽やドラマはキューバでも話題だった。ハバナ大学でマスコミ情報学を専攻したゴンザレスさんも然り。キューバは、国内でも話題になった映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(01年)やサルサなどに代表される文化的滋養に優れた国だが、ゴンザレスさんによると最近では「10、20代はK-POPダンスが好きで、もっと上手に踊る」という。ハングル学校のチョン・ホヒョン校長も、「キューバの韓国人はパンデミック以前は60~70人だったが、現在は大幅に減った。だが、キューバの韓国文化愛はますます高まっている」と付け加えた。
現地では、韓国との国交樹立がキューバ経済に役立つだろうという希望的観測も出ている。最近、キューバは物価の暴騰で「史上最悪」の経済難を経験している。21年の通貨改革後、非公式市場でキューバペソ(CUP)-ドルの為替レートが10倍以上急騰し、生活必需品の購入も容易ではない状況だ。チョン氏は、「キューバに18年間住んでいるが、最近経験しているインフレと経済難が最も深刻だ」と話した。
ゴンザレスさんは、「キューバ人もいつかサムスンに就職して働く日が来るのではないでしょうか。遅かれ早かれ韓国に行けるという期待がとても大きいです。それまで韓国語をもっと一生懸命勉強します」と話した。
金玹秀 kimhs@donga.com