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「老人憩の家」の無料昼食、介護費の給与化…与野党の高齢者救済競争

「老人憩の家」の無料昼食、介護費の給与化…与野党の高齢者救済競争

Posted February. 08, 2024 08:43,   

Updated February. 08, 2024 08:43

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与党「国民の力」は7日、全国の「老人憩の家」に毎日無料昼食を提供するという公約を発表した。現在、全体の老人憩の家の4割ほどで週3日程度の昼食が提供されているが、これを週7日に増やし、昼食を提供する老人憩の家の数も段階的に拡大するということだ。これに先立ち最大野党「共に民主党」が「老人憩の家の週5日昼食提供」を総選挙の公約に掲げたが、与党が2日増やして対抗したのだ。

「国民の力」は、介護の負担を減らすとし、療養病院の介護費を給与化し、年末精算で税額控除するという公約も出した。これも昨年末、「共に民主党」が総選挙第1号公約として掲げた介護費の健康保険給与化と重なる。今回の総選挙で初めて「2030」世代の有権者を追い抜いた60歳以上の有権者1399万人を取り込むために、与野党が似たような公約を出しているのだ。

問題は、与野党ともにシルバー公約の履行に必要な財源をどのように調達するのか、悩んだ形跡が見られないという点だ。現行の老人福祉法により、政府と地方自治体は老人憩の家の穀物購入費と冷暖房費用を支援しているが、今年割り当てられた予算は800億ウォンだ。全国約6万の老人憩の家に無料昼食を提供するには数倍の予算増額が必要だが、与野党は財源調達については口を閉ざしている。

介護費の給与化も同様だ。介護費に健康保険を適用すれば、毎年15兆ウォン以上の財源が必要になる。しかも、国会予算政策処などは、健康保険財政が今年赤字に転換し、積立金は2028年から底をつくと予想している。介護費の給与化を健保改革と並行して推進しなければ、現実化は難しいということだ。

目前に迫った高齢者1千万人時代を迎え、高齢者の貧困を解決し、生活の質を高めるための公約競争は必要だ。しかし、財源対策もなく、高齢者の票だけを狙って投じるばらまき公約は、国の財政を圧迫し、世代間の対立を助長するだけだ。08年10万ウォンでスタートし、選挙のたびに上がった基礎年金をめぐって、与野党は40万ウォン引き上げを約束している。コピペ(コピー&ペースト)のようなばらまき攻勢を今や有権者は見極めなければならない。