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K-POPに傷をつける「不正転売」、強力な取り締まりと処罰が必要だ

K-POPに傷をつける「不正転売」、強力な取り締まりと処罰が必要だ

Posted January. 05, 2024 08:24,   

Updated January. 05, 2024 08:24

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「私のカムバックを待ち続け、待ちくたびれたというファンの罵りのコメントを見た。笑った。なんでここまで暴言を吐くのだろうと思った。面白かった」

毎年春、桜が咲く頃には思い浮かぶ歌「桜エンディング」の主人公である歌手チャン・ボムジュンが先月25日、自身のユーチューブチャンネルに出演してこう話した。活動休止期間が長くなっている彼のカムバックを待っていたファンが、インターネットコミュニティに悪口を交えて投稿した「チャン・ボムジュン、(私を)告訴して。警察署で会おう。私が一体どれくらい待てばいいの」という悪質な書き込みが話題になったが、これに対するチャン・ボムジュンの反応だった。

チャン・ボムジュンはファンの激しい(?)要望に応えるかのように今月1日から来月1日まで毎週火・水・木曜日の平日に10回にわたって小規模公演を開くとは発表した。約2年ぶりの公演とあって、チケットはオープン10分で全席売り切れとなり、すぐにチケットの高額転売が横行した。結局、チャン・ボムジュンは「チケットの高額転売問題を解決できず、コンサートチケットの予約を全て取り消すことにした」とコンサート計画を暫定的にキャンセルした。

チャン・ボムジュンだけではない。IUやソン・シギョンをはじめ、多くの歌手が不正転売の撲滅のために努力している。IUは高額転売を通報するファンにチケットを褒賞する「秘密捜査団(暗行御史)制度」を導入し、先日年末コンサートを開催したソン・シギョンは1人当り1枚だけ購買可能な現場販売を行うなど違法取引に積極的に対応している。トロット歌手イム・ヨンウンの所属事務所は彼の公演が「親孝行コンサート」と呼ばれ、ダフ屋市場でチケットが高額で取り引きされると「チケット販売開始と同時に数百万ウォンで売ると宣伝するダフ屋が登場し、ファンの心を痛め公演秩序を乱している。違法取引と見なされる予約に対しては予告なしに直ちにキャンセルするなど、厳しく対応している」と話した。偽チケットまで登場した。年末のSBS歌謡大祭典を控え、組織的な偽チケット販売が摘発され、現在警察が捜査を行っている。

歌手や所属事務所、公演関係会社などがこのように直接取り締まりに乗り出すのは、法律に盲点があるからだ。現在の法律では、オンラインでのチケットの不正転売を規制する法的規定がない。オフラインで行われた不正転売に限り、軽犯罪処罰法第3条によって20万ウォンの罰金や拘留または過料といった軽い処罰があるだけ。

このような問題点を改善して、今年3月から「情報通信網に注文コマンドを自動的に繰り返し入力するプログラムを利用して入場券などを不正販売した場合、1年以下の懲役または1000万ウォン以下の罰金に処する」という内容の改正公演法が施行される。だが、音楽業界では「マクロ(自動反復実行)を利用したダフ屋だけが処罰され、実効性が低い」、「全員を捕まえるのが容易ではない」と指摘する。

昨年3月、台湾ではKポップガールズグループのBLACKPINKのワールドツアー現地コンサートのダフチケットの価格が通常価格の45倍まで急騰し、韓国ウォンで約1734万ウォンで取り引きされ物議を醸した。超高額の不正転売が問題になり、昨年5月、立法院(国会)がダフ屋に最大50倍の罰金を科す法案を可決した。不正転売はファンの心を悪用して産業構造を破壊する違法行為である。「Kポップの本場」という名誉が損なわれないように。不正転売に対する韓国政府の厳重な取り締まりと処罰が求められる。