
ローマ教皇庁が、同性カップルにもカトリック教会の司祭が「祝福」を与えることを認めると発表した。同性愛は教義を毀損するとして祝福できないとする従来の立場をあらためた。
教皇庁教理省は18日、教理宣言文「フィドゥチァ・スプリカンス(Fiducia supplicans)」で、「同性愛者の祝福の儀式を奨励してはならないが、単に祝福を通じて神の救いを求める人々に近づくことは許される」とし、「同性愛者が要請すれば、カトリック教会の司祭が彼らに対して祝福を執り行うことができる」と明らかにした。
教皇庁は2021年の教理宣言では、同性カップルは異性間の結婚のみを認める教義を損なうため、祝福することができないと明らかにした。今回の宣言は、21年の教義を改めることになる。
同性愛に対するカトリック教会のアプローチは、13年にフランシスコ教皇(写真)が就任して変化し始めた。ただし、教理省は今回の宣言文でも、「同性愛者に対する祝福を婚姻の祝福と混同してはならない」という条件を付けた。また、教会の正規の儀式とミサでは祝福を執り行うことはできないと規定した。結婚は異性間でのみ成立するという従来の教義を維持しつつ、同性愛者に対する祝福を許可したのだ。
ユン・ダビン記者 empty@donga.com