韓国国内への入国を拒否された歌手のユ・スンジュン(米国名スティーブ・スンジュン、47、写真)氏に対し、ビザを発給すべきだという最高裁判所の確定判決が出た。2度のビザ発給訴訟で最終的に勝訴したユ氏は、21年ぶりに韓国に入国できるようになった。
30日、最高裁3部(主審=李興九最高裁判事)は、ユ氏が駐ロサンゼルス総領事館の総領事を相手取って起こしたパスポート・査証発給拒否処分取り消し訴訟の上告審で原告勝訴の判決を下した2審判決をそのまま確定した。
2002年、兵役逃れのために米国市民権を取得したユ氏は、入国を拒否されると、39歳になった2015年、ロサンゼルス総領事館に対し在外同胞ビザで入国させてほしいと申請した。総領事館側が国益を害する恐れがあるとしてビザ発給を拒否すると、ユ氏は行政訴訟を提起し、2020年3月に最終的に勝訴した。
ロサンゼルス総領事館側が、ユ氏のビザ発給を再び拒否すると、ユ氏は再び行政訴訟を起こした。1審裁判所は、「国民の正義の観念に合致せず、公正な兵役義務の負担に関する国民の信頼が低下する恐れがある」として、原告敗訴で判決した。だが、今年7月、控訴審裁判所は、「大韓民国の利益を害する恐れがある特別な事情がない限り、滞在資格を付与しなければならない」とみて、ユ氏の肩を持った。
同日、最高裁は、原審判断に法違反などの理由がなく、審理せず棄却する審理不続行棄却決定を下した。
ユ・チェヨン記者 ycy@donga.com