Kポップの後輩たちに伝える歌謡界の大御所・李美子さんの言葉
Posted November. 28, 2023 08:37,
Updated November. 28, 2023 08:37
Kポップの後輩たちに伝える歌謡界の大御所・李美子さんの言葉.
November. 28, 2023 08:37.
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今年1~10月、Kポップのアルバムの輸出額が3000億ウォンを超え、年間基準で最高値を記録した。関税庁によると、同期間のアルバムの輸出額は2億4381万4000ドル(約3183億ウォン)で、昨年同期比20.3%増加した。数年前から米ビルボードチャートで上位圏を総なめしたBTS(防弾少年団)を皮切りに、Kポップスターたちは世界の舞台で活躍してきた。今年も、BTSのジミンとジョングクがビルボードメインシングルチャート「ホット100」1位についたことをはじめ、TOMORROW X TOGETHER、Stray Kids、ニュージーンズなどがビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」のトップにつくなど、Kポップのスターが世界で裾野を広げている。Kポップ歌手の活躍ぶりを見ると、アルバム輸出額の最高額の記録は当然の結果かもしれない。今年でデビュー64周年を迎えた歌手の李美子(イ・ミジャ)さん(82)に、今月初めにインタビューを行った。大衆文化人としては初めて、先月、金冠文化勲章を叙勲した李さんは、韓国歌謡界に多くの歴史を書いた人物だ。1959年に「19歳の純情」でデビューして以来、64年間560枚余りのアルバムと2500曲余りの歌を発表した李さんは、韓国国内で最も多くのアルバムと曲を発売した歌手で、1990年にギネスブックに登録された。2002年は、韓国歌手としては初めて北朝鮮で単独公演を行った。デビュー30周年だった1989年は、大衆歌手には公演を許さなかった世宗(セジョン)文化会館で初めてコンサートも開いた。今日、Kポップスターを生んだ歌謡界の土壌を固めた代表的な人物といえる。李さんは、60年以上歌手として長く活動できた秘訣や、伝統歌謡に対する信念などをインタビューの間中、彼女ならではの澄んで細い声で話した。そうするうちに、世界で活躍するKポップの後輩歌手たちに話したい助言があるのかという質問に、李さんの声のトーンがきっぱりと変わった。李さんは決心したかのように、「最近の歌手たちは、歌詞の伝達がうまくいかないことが多く残念だ。たまには字幕を見なければ韓国語なのに全く聞き取れない」とし、「悲しい歌詞なのに、笑って歌うこともある」と批判した。Kポップに向けた苦言より称賛が溢れる現実の前に、元老先輩の口から出た指摘は新鮮で、説得力を持って迫ってきた。「最近の歌のように、発音をぼかして、ポイントの単語だけに力を入れて歌を歌いなさい」。最近JYPエンターテインメントのトップである歌手のパク・ジンヨンが、KBSの芸能番組「ゴールデンガールズ」でガールズグループのプロジェクトデビューを準備中の歌手のインスニやシン・ヒョボム、パク・ミギョン、イ・ウンミに注文した内容だ。インス二は、プログラムの制作発表会で、「私たちの時は、口を大きく開けて口蓋垂が見えるほど歌わなければならないと学んだ。ところが『発音をつぶせ』『口を小さく開けろ』と言われた」として隔世の感を吐露した。どうして韓国人さえ聞き取れないほどの不正確な歌詞の伝達力が、Kポップの特徴であり、格好よくなってしまったのだろうか。世界を狙ったKポップの中には、歌詞が英語だけになっていたり、国籍不明の曖昧な単語を乱発したりすることがかなり多い。グローバル競争力も重要だが、流れるメロディーに載せられた歌詞で大衆の暮らしを慰めていた昔の大衆歌謡が持つ原初的な力が改めて懐かしい。華やかな成果の前に隠された根本を強調した元老歌手李美子の指摘に共感した理由だ。
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今年1~10月、Kポップのアルバムの輸出額が3000億ウォンを超え、年間基準で最高値を記録した。関税庁によると、同期間のアルバムの輸出額は2億4381万4000ドル(約3183億ウォン)で、昨年同期比20.3%増加した。
数年前から米ビルボードチャートで上位圏を総なめしたBTS(防弾少年団)を皮切りに、Kポップスターたちは世界の舞台で活躍してきた。今年も、BTSのジミンとジョングクがビルボードメインシングルチャート「ホット100」1位についたことをはじめ、TOMORROW X TOGETHER、Stray Kids、ニュージーンズなどがビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」のトップにつくなど、Kポップのスターが世界で裾野を広げている。Kポップ歌手の活躍ぶりを見ると、アルバム輸出額の最高額の記録は当然の結果かもしれない。
今年でデビュー64周年を迎えた歌手の李美子(イ・ミジャ)さん(82)に、今月初めにインタビューを行った。大衆文化人としては初めて、先月、金冠文化勲章を叙勲した李さんは、韓国歌謡界に多くの歴史を書いた人物だ。1959年に「19歳の純情」でデビューして以来、64年間560枚余りのアルバムと2500曲余りの歌を発表した李さんは、韓国国内で最も多くのアルバムと曲を発売した歌手で、1990年にギネスブックに登録された。2002年は、韓国歌手としては初めて北朝鮮で単独公演を行った。デビュー30周年だった1989年は、大衆歌手には公演を許さなかった世宗(セジョン)文化会館で初めてコンサートも開いた。今日、Kポップスターを生んだ歌謡界の土壌を固めた代表的な人物といえる。
李さんは、60年以上歌手として長く活動できた秘訣や、伝統歌謡に対する信念などをインタビューの間中、彼女ならではの澄んで細い声で話した。そうするうちに、世界で活躍するKポップの後輩歌手たちに話したい助言があるのかという質問に、李さんの声のトーンがきっぱりと変わった。李さんは決心したかのように、「最近の歌手たちは、歌詞の伝達がうまくいかないことが多く残念だ。たまには字幕を見なければ韓国語なのに全く聞き取れない」とし、「悲しい歌詞なのに、笑って歌うこともある」と批判した。Kポップに向けた苦言より称賛が溢れる現実の前に、元老先輩の口から出た指摘は新鮮で、説得力を持って迫ってきた。
「最近の歌のように、発音をぼかして、ポイントの単語だけに力を入れて歌を歌いなさい」。最近JYPエンターテインメントのトップである歌手のパク・ジンヨンが、KBSの芸能番組「ゴールデンガールズ」でガールズグループのプロジェクトデビューを準備中の歌手のインスニやシン・ヒョボム、パク・ミギョン、イ・ウンミに注文した内容だ。インス二は、プログラムの制作発表会で、「私たちの時は、口を大きく開けて口蓋垂が見えるほど歌わなければならないと学んだ。ところが『発音をつぶせ』『口を小さく開けろ』と言われた」として隔世の感を吐露した。
どうして韓国人さえ聞き取れないほどの不正確な歌詞の伝達力が、Kポップの特徴であり、格好よくなってしまったのだろうか。世界を狙ったKポップの中には、歌詞が英語だけになっていたり、国籍不明の曖昧な単語を乱発したりすることがかなり多い。グローバル競争力も重要だが、流れるメロディーに載せられた歌詞で大衆の暮らしを慰めていた昔の大衆歌謡が持つ原初的な力が改めて懐かしい。華やかな成果の前に隠された根本を強調した元老歌手李美子の指摘に共感した理由だ。
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