
「江南(カンナム)駅方向は歩行円滑」
ソウル瑞草区(ソチョグ)瑞草大路の路地。防犯カメラの横に貼られた黄色い電光掲示板に、緑色の文字が現れた。電光掲示板は、今月から本格的に運営を始めた「人工知能(AI)基盤のリアルタイムでの混雑度案内システム」の一環として設置されたものだ。
瑞草区の関係者は、「人出の密集度によって、文言と表示色が変わる」とし、「リアルタイムで歩行者の流れをモニタリングし、混雑度を電光掲示板で案内するのは全国地方自治体の中で初めてだ」と説明した。瑞草区はこのシステムを通じて、歩行者が混雑度を把握し迂回できるので、安全事故の予防に役立つと見ている。
梨泰院(イテウォン)ハロウィーン惨事の1周忌を控え、ソウル市と自治区が先端技術を活用したり、大規模な安全管理人材を投入して、雑踏事故に備える様子だ。
●AI混雑度の分析後に案内放送
瑞草区はひとまず、江南駅10番出口から新論峴(シンノンヒョン)駅近くの約300メートル区間の2ヵ所に、AI基盤のリアルタイムの混雑度案内システムを活用した電光掲示板を設置した。瑞草区の関係者は、「この一帯は、一日平均16万人が訪れるほど流動人口が多いところだ」と説明した。
電光掲示板には、AIが秒単位で測定した1平方メートル当たりの人数を分析し、密集度を表示する。防犯カメラが撮影した映像が瑞草スマートハブセンターに送信されれば、AIを活用した混雑度の映像分析システムが稼動し、自動分析を行う方式だ。AI分析を通じて、1平方メートル当たり2人以下であれば、「歩行円滑」という緑色の文字が現れる。1平方メートル当たり3~4人の場合は、「やや混雑」文字がオレンジ色で表示される。1平方メートル当たり5人以上の場合は、赤色の文字で「非常に混雑」と表示される。
瑞草区は、「深刻」段階の場合、防犯カメラに取り付けられたスピーカーで案内放送を流し、人出の分散を誘導する方針だ。また、ソウル市災害状況室と警察および消防に自動的に連結し、迅速な対応が行われるようにした。
瑞草区の関係者は、「今年5月からシステム開発に着手し、先月構築を完了し、今月から本格的な運営に突入した」とし、「ハロウィーン期間の27~31日に安全事故に備えるために、江南駅の近隣など多重密集区間4ヶ所で合同点検およびパトロールも行う」と明らかにした。
●人混みの際は、地下鉄の無停車などを施行
麻浦区(マポグ)は、ハロウィーン期間中に人々が集まると予想される弘大(ホンデ)一帯に対し、安全管理を強化する方針だ。麻浦区の関係者は、「ハロウィーンの前後に、4万~7万人が弘大周辺に集まると見ている」とし、「ハロウィーン状況管理特別タスクフォース(TF)を27日から来月1日まで運営しながら、人出特別安全管理を実施する方針だ」と明らかにした。
まず、27日と28日に、人々が集まると予想される弘大入口駅の8番出口は入口、9番出口は出口専用に使うことにした。行き来する人々が入り混じって発生しうる事故を防止するためだ。現場の安全管理のため、27日午後7時から来月1日午前3時までの5日間、麻浦区の公務員600人、警察1750人、消防300人の計2850人余りも投入する。
ソウル市は、ハロウィーンを前後に、明洞(ミョンドン)、弘大観光特区、梨泰院(イテウォン)観光特区、江南駅など、人混みの予想地域16ヵ所を選んで、安全管理計画を策定した。該当地域には安全管理要員を配置し、一方通行を指導しながら人々が過度に密集すれば、地下鉄無停車施行、車道統制などを実施する計画だ。
イ・ソジョン記者 sojee@donga.com