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北朝鮮の警護員たち、金正恩氏の椅子を綿密にチェック

北朝鮮の警護員たち、金正恩氏の椅子を綿密にチェック

Posted September. 15, 2023 08:18,   

Updated September. 15, 2023 08:18

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記とロシアのプーチン大統領の首脳会談の直前まで北朝鮮の警護員が最も気にしたのは、金正恩氏が会談場で座る椅子だったという。

14日(現地時間)、ロシア有力紙のコメルサントによると、前日、ロシア・アムール州のボストチヌイ宇宙基地に設けられた会談場で、北朝鮮の警備員たちは金正恩氏が座る黒い椅子をつかんで揺すり、苦々しい表情で首を横に振った。この椅子は前の2本の脚がL字に曲がって後ろからつながる形で、体重がかかる場合、ちゃんと支えることができるか心配しているようだった。警護員たちは、椅子に座ったり立ったりを何度も繰り返した。同紙は、「彼らの生死がかかった問題だった」と伝えた。

結局、警護員たちは会談出席者が座る椅子の1つと交換した。デザインは同じだが、より安定感があったとみられると、同紙は伝えた。それだけでは足りないのか、白い手袋をはめた男性警護員が白いハンカチで椅子の背もたれと座る部分を数分間休むことなく拭いた。椅子のにおいを嗅ぎながら椅子を「消毒」した後は、金属探知機で拭いた部分を検査した。その間、ロシア側はプーチン氏が座る椅子を気にすることはなかった。

同紙によると、前日、専用列車から降りた金正恩氏がマイバッハ3防弾リムジンに乗ろうとした頃、警護員たちが何かを手に持ってプラットフォーム周辺を走り回っていた。温度、風速、露点などを確認する携帯用気象観測機だった。

北朝鮮の記者たちも警護員に劣らなかった。金正恩氏がプーチン氏と宇宙基地で会う様子を撮影しようと、両国の記者が席取りをする際、北朝鮮の記者たちは1センチも動かなかったという。同紙の記者は、「彼らにとっては生死の問題だった。私なら無条件に北朝鮮の同僚に譲歩しただろう」と話した。


趙은아 achim@donga.com