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革新はおろか混乱だけを起こして早期終了した金恩京革新委員会

革新はおろか混乱だけを起こして早期終了した金恩京革新委員会

Posted August. 12, 2023 08:30,   

Updated August. 12, 2023 08:30

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最大野党「共に民主党」の金恩京(キム・ウンギョン)革新委員会が10日、党指導部選挙で代議員の比重をなくす代わりに権利党員の比重を上げる内容の革新案を発表した。議員のうち、議会活動の下位評価者に対しては公認ペナルティを強化する内容も含まれている。党内からは、この革新案は権利党員の地位強化を求めてきた李在明(イ・ジェミョン)代表の強固な支持層に傾いているという批判が出ており、「親明(親李在明)」と「非明(非李在明)」間の戦雲が漂っている。

革新委は、全党大会で代議員1票が権利党員60票に相当する異常な状態を改善するとしたが、代議員問題は1年後の党指導部選挙に関連する問題だ。来年の総選挙とは何の関係もないにもかかわらず、代議員問題が緊急に取り組むべき革新課題なのか疑問だ。強固な党員支持を受けた親明系の次期党代表掌握のための布石という観測が流れる理由だ。同党がシステム公認のために5月に確定した公認ルールに革新委員会が手を加えたことも、対立の火種を大きくしたと指摘されている。非明系議員らは、「親明系の院外人物たちの策略」と批判している。

金氏の相次ぐ失言も混乱を招いた。高齢者蔑視発言に先立ち、当選1回議員の懇談会では、「コロナ初当選」と発言し、謝罪した。追い打ちをかけるように、金氏のプライバシー論議まで起こり、革新委の威信は地に落ちた。革新委が予定されていた活動期限を1ヵ月ほど早めて早期終了した背景だろう。

金恩京革新委は、同党が全党大会の「現金入り封筒疑惑」、金南局(キム・ナムグク)議員のコイン取引などで道徳性の危機に直面すると、6月20日に党の刷新機構として発足した。国民的非難を受けてきた同党の道徳不感症から脱するという特命を与えられたのだ。革新委が同党の党員・補佐陣を対象にしたアンケートでも、回答者の67%が「党の政治家が好感を持てない理由は偽善だから」と答えた。しかし、革新案の中でこのような要求を反映した内容は見当たらなかった。金恩京革新委が「革新」を叫んだだけで、本質的な責任を放棄したという指摘を免れられない理由だ。

同党は、革新委が放置した道徳・倫理刷新案を再び議論し、革新委の活動の問題点を原点から見直さなければならない。金恩京革新案をめぐって親明-非明陣営に分かれ、政治的利害得失をめぐって攻防を繰り広げている場合ではない。政府・与党の度重なる失政にもかかわらず、野党第1党である同党の支持率が依然として低迷している理由が分からないわけではないだろう。