
尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の「非常戒厳」宣布から414日目にして、「12・3非常戒厳は内乱に当たる」とする裁判所の初判断が示された。内乱重要任務従事の罪に問われた韓悳洙(ハン・ドクス)前首相に対し、一審で有罪判決が言い渡された。
裁判所が韓氏に科した懲役23年は、内乱事件を捜査してきた趙垠奭(チョ・ウンソク)特別検察官(特検)が求刑した懲役15年を上回る。30年前、同じ罪に問われた盧泰愚(ノ・テウ)元大統領に対し、一審裁判所が言い渡した量刑と比べても6カ月重い。12・3非常戒厳内乱を、1979年の12・12クーデターよりも重大な事件と判断したもので、司法内部では今回の判決が来月19日に言い渡される尹氏の内乱事件判決を占う指標になるとの見方が出ている。
●「12・3戒厳は内乱」初の判断
21日、ソウル中央地裁刑事合議33部(裁判長=李珍官部長判事)が言い渡した韓氏の内乱重要任務従事などの罪の判決で、裁判所は「12・3内乱は、国民が選出した権力者である尹錫悦とその追随勢力による上からの内乱、いわゆる親衛クーデターだ」と規定した。12・3非常戒厳が内乱に該当するとの初の法的判断だ。
内乱罪(刑法87条)が成立するには、憲法秩序を破壊しようとする(国憲紊乱)目的と、一定地域の平穏を害する程度の暴行または脅迫が必要とされる。裁判所は、12・3非常戒厳がこれらの要件をすべて満たしていると判断した。「尹錫悦と金龍顕(キム・ヨンヒョン)らは、憲法で保障された議会民主主義制度を消滅させるなど、国憲を乱す目的で布告令を発令した」とし、「多数の軍人・警官を動員して国会などを占拠し、出入りを統制するなど、一定地域の平穏を害するに足る威力を伴う暴動を引き起こしたと認められる」と述べた。さらに韓氏については、「首相として12・3内乱の真相を明らかにし、相応の責任を負うどころか、自身の安危のために非常戒厳関連文書を隠匿し、虚偽の公文書を作成し、偽証まで行った」と厳しく批判した。
尹氏が主張する「啓蒙的戒厳」「警告性戒厳」に対しても否定的な見解を示した。国家緊急権が議論されるのは極限状況に限られるにもかかわらず、これを「警告目的」で行使し正当化することで、憲法と法律秩序を否定する支持者を量産したと指摘した。裁判所はソウル西部地裁での暴動事態にも言及し、「自身の政治的立場のために、憲法や法律を容易に踏みにじる人々がいる」としたうえで、「12・3内乱は、こうした誤った主張や認識を助長、あるいはさらに深刻化させた」と批判した。
●「上からの内乱は親衛クーデター…過去の内乱よりも危険」
とくに12・3非常戒厳内乱は、「下からの内乱」とされる1979年の12・12クーデターと比べても、その危険性はより深刻だと裁判所は判断した。「国民が選出した権力者が、憲法と法律を軽視して違反する内乱行為に及ぶことで、民主主義と法治主義への信頼そのものが根底から揺らぐ」と理由を示した。
韓国が世界的な先進国として国際的地位を高めているだけに、「親衛クーデター」がもたらす経済的・政治的衝撃は、過去の内乱とは比較にならないとも強調した。「上からの内乱が成功すれば、権力者は独裁者となり、国民の生命権をはじめとする基本権が本質的に侵害され、国家と社会全体が回復困難な混乱に陥る」と指摘。大規模な人的被害がなく、戒厳解除も比較的短時間で行われたが、内乱の試み自体が厳罰に値するとした。「既存の内乱事件に関する大法院(最高裁)判決は、本件の量刑判断において基準とはなり得ない」とも付け加えた。
30年前、内乱重要任務従事の罪で起訴された盧氏は、一審で懲役22年6カ月を言い渡され、その後二審と大法院を経て懲役17年に減刑され確定した。今回、韓氏に言い渡された一審の量刑は、それを上回る。盧氏は全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領を補佐し、12・12軍事クーデターを引き起こした罪に問われた。これについてある部長判事は、「すでに政権を掌握した権力者が、権力をさらに強固にして持続させるための内乱である点で、危険性がより大きいと判断された」と説明した。一方、別の部長判事は「内乱罪は、30年前に大法院で確定した判例以外に参考事例が乏しい。二審や大法院で量刑判断が変わる可能性はある」と述べた。
韓氏は、ソウル大学経済学部を卒業し、通商産業部次官、外交通商部通商交渉本部長、首相室国務調整室長、副首相兼財政経済部長官、首相、駐米大使などを歴任した人物で、進歩・保守政権を問わず複数回にわたり首相を務め、「職業が首相」とまで言われた。77歳まで刑事処罰歴のない「清廉な公職生活」を送ってきたと評価されてきたが、一審で内乱重要任務従事の罪により懲役23年を言い渡され、法廷拘束された。
ソン・ヘミ記者 ヨ・グンホ記者 1am@donga.com · yeoroot@donga.com






