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「助けて!」と押し寄せる市民50人を助けた宝石店

「助けて!」と押し寄せる市民50人を助けた宝石店

Posted August. 05, 2023 07:55,   

Updated August. 05, 2023 07:55

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「お客さんたちが『助けてください』と叫びながら、津波のように押し寄せてきました」

4日会った京畿道城南市盆唐区(キョンギド・ソンナムシ・ブンダング)書峴(ソヒョン)駅のAKプラザ1階の宝石売り場の店長であるキム・グィジャさん(53)は、前日の緊迫した状況をこのように伝えた。

キム氏は同日午後6時ごろ、店内で品物を整理していたという。ところが突然売り場の外から、人々が「助けてくれ」と大声を上げて売り場の中に駆けつけてきた。外で何が起こったのか確かめる暇もなかった。そのように13平方メートルほどの店舗には、あっという間に50人余りが避難した。キムさんはまず、彼らを店内のVIP室と金庫のある倉庫に案内後、外でドアを閉めた。

当時、キム氏と一緒に売り場にいたイ・ハクス代表(52)は、「凶器の暴動があった」という事実を後になって知り、モップを持って出ていき、1時間以上売り場の前を守った。イ代表は、「犯人がいつでも戻ってくると思っていたので、正直怖かった。しかし、お客さんを守らなければならないという気持ちで逃げられなかった」と振り返った。

イ某さん(16)は、遠くから「入ってこい」と手招きするキムさんを見て、慌ててこの店の中に飛び込んだ。イさんは、「正直、犯人がガラスのドアを割って入ってきたらどうしようと不安だったが、職員が『心配しないで』とチョコレートをくれて安心できた」と話した。

この宝石店は、同日午前に開店式を行い、初営業を開始した。キム店長は、「オープン初日に意味のあることをすることができて嬉しい」と話した。


チュ・ヒョンウ記者 woojoo@donga.com