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ベトナムが映画「バービー」上映を禁止、「中国の一方的な領有権シーン登場」

ベトナムが映画「バービー」上映を禁止、「中国の一方的な領有権シーン登場」

Posted July. 05, 2023 08:27,   

Updated July. 05, 2023 08:27

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中国と南シナ海の領有権をめぐって紛争中のベトナムが、中国の一方的な領有権主張を盛り込んだシーンが登場するとして、米ハリウッド映画「バービー」(写真)の上映を禁止した。

3日、ロイター通信などによると、当局は21日に公開予定のワーナー・ブラザースの新作「バービー」の上映を禁止し、「この映画に『九段線』が登場したため」と明らかにした。現在、主要映画館ではバービーの上映日程が一斉に消えた状態だ。

九段線は、中国が南シナ海に「U字」の形で引いた境界線。中国は一方的にこの線を引いた後、ここが自国の領海だと主張し、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイなどと対立している。これらの東南アジア諸国の船舶の漁業を禁止する一方、人工島を建設して軍事基地にする作業も次々に進めている。

2016年、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所(PCA)が、「国際法上根拠がない」と中国に敗訴の判決を下したが、中国はこれを無視している。ベトナムは、西沙(パラセル)諸島、南沙諸島(スプラトリー諸島)などをめぐって、他の国よりも中国と激しい対立を繰り広げている。

ベトナムは、昨年3月にトム・ホランド主演の映画「アンチャーテッド」、21年にオーストラリアドラマ「パイン・ギャップ」、19年にもドリームワークスのアニメ「スノーベイビー」なども同じ理由で上映を禁止した。ただし、「バービー」のどのシーンに九段線が登場するのか、この映画に中国資本が投入されたかなどは不明だ。

「バービー」は、マテルの有名人形バービーの自分探しの旅を描いた映画。俳優のマーゴット・ロビーとライアン・ゴズリングが主演を務めた。「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」を演出したグレタ・ガーウィグ監督がメガホンを取った。


キム・ボラ記者 purple@donga.com