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ウクライナの傑作の聖像画、仏ルーブルで展示

ウクライナの傑作の聖像画、仏ルーブルで展示

Posted June. 15, 2023 08:13,   

Updated June. 15, 2023 08:13

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ウクライナの傑作のイコン(聖像画)が、ロシア軍のミサイル攻撃を逃れてフランス・パリのルーブル美術館に無事移送され、展示された。昨年2月のロシアの侵攻後、消失や盗難の危機にさらされたウクライナの博物館と美術館の所蔵文化財は、欧州の他国に「救出」され保護されている。

13日、ロイター通信によると、ウクライナの首都キーウ(キエフ)にあるハネンコ美術館が所蔵する聖像画5点が14日からルーブル美術館で「聖なるイメージの起源」というテーマで展示されている。キリストと聖母、そして聖人を描いた聖画は、東方正教会で聖なる作品とされている。

展示作品は、6世紀と7世紀初頭に制作されたエジプトのシナイ山の聖カタリナ修道院の聖画4点と、13世紀末または14世紀初頭にコンスタンティノープル(現トルコ・イスタンブール)で制作された聖ニコラス教会のモザイク画だ。これらの聖像画は、ルーブル美術館の収蔵庫に保管されている他のウクライナの聖像画11点と共に先月、密かにポーランドとドイツを経て移送された。

昨年10月、ロシア軍が発射したミサイルがハネンコ美術館の約40メートル横に落下し、美術館の建物の一部が破損した。その後、他の所蔵品はすべて某所に移された。

ウクライナのトカチェンコ文化情報相は同日、ルーブル美術館で「(ロシアが)私たちの遺物を盗み、文化遺産を壊している」とし、「今回の展示は、世界遺産の一部であるウクライナの文化がいかに素晴らしいかを見せてくれる」と話した。

ウクライナ戦争の勃発以降、ロシア軍によるウクライナの文化財、芸術品の略奪が続いている。昨年11月22日、ロシア軍は南部ヘルソン美術館に乱入し、遺物と芸術品数百点を盗んでクリミア半島のシンフェロポリに持ち帰った。略奪された物品には、エカテリーナ女帝の顧問を務めた政治家グレゴリー・ポチョムキンの遺骨も含まれている。これらの作品は、シンフェロポリのコンサートホールに放置されているという。ウクライナ政府は、ヴィーン条約に基づき、戦争相手の文化財略奪は戦争犯罪だと主張している。しかし、ロシア側は文化財保護のためだと反論する。

欧州諸国は、ウクライナの芸術品及び文化財保護を支援している。これに先立ち、イタリアのベネチア美術館は昨年4月、リヴィウ国立美術館をはじめ、ウクライナの複数の美術館と博物館の所蔵作品の損傷を防ぐために特殊保護布を支援すると明らかにした。当時、ベネチア美術館側は、リヴィウ美術館が所蔵する美術品約6万5千点と彫像約2千点がロシアの侵攻で適切に保護されていないと明らかにした。


趙은아 achim@donga.com