
サウジアラビアが、ブリンケン米国務長官が自国への訪問を終えて去った翌日、中国と大規模な経済協力プロジェクトを発表した。中国の接近を懸念する欧米諸国に対しては「気にしない」という反応を示した。
ロイター通信や新華社通信などによると、サウジアラビア投資部は首都リヤドで開かれた「アラブ・中国ビジネス会議」の初日である11日、100億ドル(約13兆ウォン)規模の投資合意が行われたと明らかにした。アラブ・中国ビジネス会議は、アラブ諸国と中国が集まって経済協力を議論する大規模なイベントだ。2日間開かれるこのイベントには、中国とアラブ諸国の政府および企業関係者約3500人が参加した。
同日締結されたほとんどの投資契約は、サウジアラビアと中国の経済協力関連プロジェクト。サウジアラビア投資部は、中国の電気自動車及び中国の新興EVメーカー「華人運通(Human Horizons)と56億ドル規模の了解覚書(MOU)を締結した。また、両国は5億3千万ドル規模の製鉄所建設と5億ドル規模のサウジアラビア銅鉱山プロジェクトの推進に関する協定にも署名した。
サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は会議で、「中国は競争相手ではなく協力相手だ」と強調した。その上で、サウジアラビアが中国と密着しているという欧米諸国の批判に対して「私は(そのような批判を)無視する。起業家は機会が来るところに当然行かなければならない」と述べた。
サウジと中国の経済・外交的密着は最近急速に進んでいる。バイデン米政権発足後、米国と疎遠になって生じた安全保障の空白を中国を通じて埋め、経済的利益も得ようという計算からだ。中国もまた、米国とサウジが疎遠になった隙に中東地域内の影響力拡大のために、中東の盟主サウジに積極的に手を差し伸べている。
現在、中国はサウジの最大の貿易国だ。サウジと中国間の昨年の貿易額は1061億ドル(約136兆8500億ウォン)で、前年比30%増加した。サウジが中国との交流協力に乗り出し、昨年、アラブ諸国と中国間の貿易規模も前年比31%増の4300億ドル(約554兆6100億ウォン)に達した。
一方、ブリンケン長官は、今回のサウジ訪問で、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が推進している「ビジョン2030」と関連し、「サウジ政府が人権伸張のために努力すれば、政策推進がさらに成功するだろう」と人権を強調した。
姜聲煇 yolo@donga.com