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雇用の質悪化、製造業の就業者数が28ヵ月ぶりの減少幅

雇用の質悪化、製造業の就業者数が28ヵ月ぶりの減少幅

Posted May. 11, 2023 07:40,   

Updated May. 11, 2023 07:40

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4月の製造業の雇用数が、28ヵ月ぶりの減少幅を記録した。第1四半期(1~3月)の経常収支も、11年ぶりに四半期ベースの赤字となった。半導体輸出の低迷が長期化し、「良質の働き口」が多い製造業の業況が悪くなり、全般的な雇用の質も悪化しているという分析が出ている。

10日、統計庁が発表した「4月の雇用動向」によると、先月の就業者数は2843万2000人で、1年前より35万4000人増えた。しかし、賃金と雇用安定性の高い製造業分野の就業者数は9万7000人(マイナス2.1%)が減り、2020年12月(マイナス11万人)以降最大の減少幅を見せている。統計庁のソ・ウンジュ社会統計局長は、「半導体が含まれた電子部品・コンピュータなどで、就業者数が減少した」とし、「これら産業は、輸出が回復しなければ就業者数に継続的な影響がありうる」と話した。

輸出低迷は長期化している様子だ。韓国銀行(韓銀)が同日発表した国際収支の暫定統計によると、今年第1四半期の経常収支は44億6000万ドルの赤字だった。昨年第1四半期(148億8000万ドル)に比べると、193億4000万ドルが激減した。四半期別経常収支が赤字を記録したのは、南欧財政危機の影響で欧州向け輸出が悪化した2012年第1四半期(マイナス12億9200万ドル)以来11年ぶりのことだ。赤字幅は2006年第1四半期(マイナス49億5000万ドル)以降、最も大きかった。

専門家たちは、製造業の弱化は長期的な働き口の質の低下につながりかねないと見ている。漢陽(ハンヤン)大学経済学部のハ・ジュンギョン教授は、「他の産業に比べて高い付加価値を創出し、雇用安定性が高い製造業は、伝統的に良い働き口を作る役割を果たしてきた」とし、「製造業の弱化は働き口の質を落とし、中産層が崩れる結果につながりかねない」と話した。


世宗市=チョ・ウンヒョン記者 パク・ミンウ記者 yesbro@donga.com · minwoo@donga.com