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第1四半期に辛うじてマイナス成長を免れたが「不景気の暗雲」は濃くなった

第1四半期に辛うじてマイナス成長を免れたが「不景気の暗雲」は濃くなった

Posted April. 26, 2023 08:38,   

Updated April. 26, 2023 08:38

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韓国経済は、今年第1四半期に0.3%成長したと、韓国銀行(韓銀)が昨日発表した。昨年第4四半期のマイナス0.4%からやや回復し、2期連続のマイナス成長を辛うじて免れたのだ。輸出と投資の低迷が続いたが、室内でのマスク着用の解除を機に民間消費が蘇り、成長率の持ち直しを牽引した。

逆成長からの脱出には成功したが、詳細を見れば安堵することではない。第1四半期の成長に貢献したのは民間消費以外は事実上なかった。マスク義務着用解除で飲食・宿泊業への支出が増え、旅行・公演のような対面活動が活発になった影響が、なんとか小幅な成長につながったのだ。しかし、体感物価の高止まりや金利高にともなう家計負債の負担などが続いており、消費に頼った成長がいつまで続くか懐疑的だ。

何よりも成長の一輪である輸出がエンジンを失い、輸出から輸入を除いた「純輸出」は、第1四半期の成長率を0.1%ポイント引き下げた。通貨危機直後の1999年以降初めて、4期連続の純輸出が成長を引き下げたのだ。13ヵ月間続いた貿易赤字が、経済成長の足を引っ張っていることになる。

問題は今後の予測も、明るくないという点だ。半導体業況の低迷と中国のリオープニング(経済活動の再開)効果の遅れで、輸出は今月に入っても二桁の急落傾向を続けている。成長を牽引する企業投資も、回復の兆しを見せていない。すでに第1四半期の設備投資は4%激減し、4年ぶりに最大の減少幅を見せた。昨日発表された全国経済人連合会の調査によると、企業は14ヵ月連続で否定的な景気予測を出している。特に半導体が含まれた電子・通信装置業の5月景気予測は、31ヶ月ぶりに最も低い。

第1四半期も事実上ゼロ成長にとどまり、韓国経済は景気減速の長いトンネルに閉じ込められている。最近、国際通貨基金(IMF)など国内外機関が、今年の韓国の成長率予測値を1.5%に下げ、韓銀も先月出した1.6%を再び下げる可能性を示唆した。政府は下半期の景気回復を想定した「上底下高」の楽観的予測を捨て、非常対応体系を強化するなど、最悪の状況に備えなければならない。景気刺激のために財政を動員する性急な方法よりは、民間投資の活性化と構造改革を通じて経済基礎体力をつけることに、経済運用の中心を置かなければならない。