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米、「核融合エネルギー」発生に初めて成功

米、「核融合エネルギー」発生に初めて成功

Posted December. 15, 2022 08:33,   

Updated December. 15, 2022 08:33

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米国が未来の無限クリーンエネルギーの資源とされる核融合技術を利用して、世界で初めてネット・エネルギー・ゲイン(正味のエネルギー利得、投入した量を超えるエネルギーが発生すること)」の達成に成功し、核融合発電所の商用化に対する期待が高まっている。今回の実験結果について科学界は、「核融合発展の突破口、重大なマイルストーン」と評価した。米エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官は、「バイデン大統領は10年以内に核融合炉を実用化する計画だ」と明らかにした。

グランホルム氏は13日(現地時間)、記者会見で、「ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設(NIF)で、5日、史上初めて核融合エネルギーの発生に成功した。21世紀の最も顕著な科学業績」と発表した。グランホルム氏によると、研究チームは核融合反応を起こすために2.05MJ(メガジュール)のエネルギーを消費し、3.15MJのエネルギーを得た。投入されたエネルギーの約154%を発生させたのだ。

ただし、実際に電力供給のための効率性をどれだけ高めることができるかが実用化の成功の鍵だ。専門家は、商業化に数十年かかるかもしれないと指摘した。リバモア研究チームが使用した「慣性閉じ込め核融合(inertial confinement fusion)」技術は、192個の超強力レーザーで太陽より熱い摂氏1億度以上の超高温の環境を作り、核融合連鎖反応を起こす。研究チームは、1.1MJのネット・エネルギーを得ることに成功したが、レーザー機器に消耗されたエネルギーだけで322MJにもなる。実用化が可能になるには、今回の研究で記録した154%の出力を少なくとも3000%にまで引き上げなければならない。


シン・アヒョン記者 abro@donga.com