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画家のホ・ユンヒ氏「時間が経つと消える木炭壁画は私たちの人生と同じ」

画家のホ・ユンヒ氏「時間が経つと消える木炭壁画は私たちの人生と同じ」

Posted October. 17, 2022 08:52,   

Updated October. 17, 2022 08:52

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「木を燃やして作った木炭壁画は、時間が経つと消える。永遠でない私たちの人生と同じだ。現在の重要性はここにある」。

画家のホ・ユンヒ氏(54)は約30年間、木炭で絵作業を手掛けてきた。ホ氏は、木炭を長い木の棒に縛って壁面に絵を描いて消すパフォーマンスで有名だ。なぜ消える絵作業を続けていくのか。

ソウル麻浦区(マポグ)のギャラリーA.P.23で22日まで開かれる個展「9リットルのホコリと小屋」を見れば、作家の芸術観が明確に理解できる。展示は、作家の作品世界を探るアーカイブ資料を基盤にし、絵画やドローイングなど計27点で構成されている。

展示会場の入り口には、氏を代表する木炭絵画と壁画映像がある。5つのパフォーマンスをまとめた映像に沿って内側に行けば、少し違う作業が目につく。「棺桶の家」(2001年)は、ホ氏がフランス南西部の田舎で2ヶ月間砂利と丸太で作った家を撮った写真作品だ。家は、人間1人がやっと入る棺おけの大きさほど狭い。ホ氏は、「人生を一日単位に分けて考えて出てきた作品だ」とし、「夕方には棺桶に入って死を迎え、朝には新しい生命を得る」と話した。

「生態主義美術家」とも呼ばれるホ氏は、「ただ自然が好きな作家だ」と笑ったが、その志向するところは初期作から垣間見える。出品作の中で最も古い「ユンヒの日記」(1996年)。1995年のドイツ留学時代、ホ氏は古本屋で手に入れた本「NOA NOA」(1901年)の各ページに、寂しさを紛らわすために絵日記を描いた。本の角に、「血のように赤い太陽が動く。若さと力を抱いて照り付ける。しかし、永遠ではないことをあらかじめ知っている。月はすでに存在しているからだ」と書いた。これについてホ氏は、「自然は私たちに、生成と消滅、循環を教えてくれる。人間も自然の一部なので、自然と共に生きることこそ人間的だと思う」と話した。


キム・テオン記者 beborn@donga.com