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宇宙望遠鏡「スフィアーX」の試験装置の開発を完了

宇宙望遠鏡「スフィアーX」の試験装置の開発を完了

Posted August. 17, 2022 09:02,   

Updated August. 17, 2022 09:02

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韓国科学者たちが、約14億個に達する天体を赤外線で観測できる宇宙望遠鏡「スフィアーエックス(SPHEREx)」の性能を試験できる装置の開発を終えた。スフィアーエックスが、極低温の宇宙環境できちんと作動できるかを地上で検証する技術を開発した。

科学技術情報通信部と韓国天文研究院(天文研)は17日、米航空宇宙局(NASA)が推進しているスフィアーエックス宇宙望遠鏡の性能試験のための装置を開発し、今年6月に米国に送って設置を終えたと明らかにした。

スフィアーエックスとは、2020年から推進されてきた赤外線映像分光探査宇宙望遠鏡発射プロジェクトだ。2025年4月に打ち上げられ、太陽同期軌道で約2年6ヵ月間、計4回102個の色(赤外線波長)で撮影する任務を遂行する予定だ。

スフィアーエックスの開発には、NASAジェット推進研究所と米カリフォルニア工科大学(カルテック)など12機関が参加する。国際協力機関としては天文研が唯一だ。天文研は、スフィアーエックス宇宙望遠鏡の開発に必要な主要ハードウェアの一つで、極低温性能試験装置である極低温真空チェンバーを開発した。その他、ハードウェアはNASAジェット推進研究所と米航空宇宙企業「ボールエアロスペース」が開発している。

宇宙で赤外線を観測するためには、極低温で望遠鏡を作動させなければならない。赤外線の観測は、地球から遠く離れた銀河と星を観測する時に有用だが、寿命が短いという短所がある。今回、天文研が開発した極低温真空チェンバーは、氷点下220度以下の極低温の真空状態を具現し、スフィアーエックスが極低温でもきちんと作動するか検証できる。

スフィアーエックスは、速くて広く宇宙をスキャンし、3次元宇宙地図を製作する。宇宙の一部ではなく、全体宇宙に関する情報を探索し、約14億個の天体の分光情報を得る。天文研宇宙科学本部のチョン・ウンソプ責任研究員は、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は狭い地域を精密に観測するならば、スフィアーエックスは広い地域の物理的特性を提供する」と話した。

スフィアーエックスの観測機器の開発を取り仕切るカリフォルニア工科大学のフィル・コンガー研究員は、「極低温の状態で宇宙望遠鏡の焦点を維持することは非常に重要であり、韓国天文研究院の真空チェンバーがスフィアーエックスの打ち上げに大きく寄与している」と話した。


コ・ジェウォン東亜サイエンス記者 jawon1212@donga.com