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貿易収支が14年ぶりに4ヵ月連続赤字、輸出体制を見直すべきだ

貿易収支が14年ぶりに4ヵ月連続赤字、輸出体制を見直すべきだ

Posted August. 02, 2022 08:52,   

Updated August. 02, 2022 08:52

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先月、韓国の貿易収支が4ヵ月連続で赤字を記録した。輸出より輸入がはるかに伸びたためだが、4ヵ月連続の赤字は、2008年のグローバル金融危機以来14年ぶりのことだ。ウクライナ戦争やグローバルサプライチェーンの撹乱などによる一時的現象とは考えにくいほど状況が悪化している。

先月の貿易収支の赤字幅は4~6月の2倍に大きくなった。1~7月の累積赤字は150億2500万ドル(約19兆6000億ウォン)で、すでに年間基準で66年ぶりの最大となっている。特に、対中貿易収支が3ヵ月連続で赤字を出したのが問題だ。5、6月は新型コロナウイルス感染症の再拡大で中国の主要都市が封鎖され、生産施設も止まったため、韓国産中間財を少なく購入したが、7月からはある程度安定を取り戻したためだ。パンデミックが終わっても、対中貿易赤字の構図が固定化する可能性を示したのだ。

対中貿易収支は、韓中国交正常化の翌年の1993年に黒字に転じた後、一年も欠かさず黒字を維持してきた。対中輸出品目の90%程度は中間材で、韓国が作る半導体の60%は中国や香港が購入する。しかし最近、中国企業の技術力が高まり、中間財の需要は減っている。必要な半導体の70%を自国で生産するという「中国製造2025」の計画は、米国の牽制で支障が生じているが、メモリー半導体を除いたシステム半導体の設計や委託生産では、中国がすでに韓国を越えたという評価まで出ている。

一方、中国原材料に対する韓国の依存は高まっている。半導体やバッテリーの原材料の中国依存度は、それぞれ40%と90%水準だ。2019年7月、日本が韓国に対する半導体生産素材の輸出を規制後、3年間対日素材・部品・装置の依存度は低くなった一方、中国に対する依存はさらに大きくなっている。

貿易赤字から始まった破裂音は、約30年近く維持されてきた韓国の輸出体制や経済全体の収益構造に問題が生じたというシグナルだ。国際原油価格や原材料価格が下がり、貿易収支さえ改善されれば、正常に回復するものと期待してはならない。政府と企業は、中国中心に組まれた韓国経済の輸出・輸入システムを根本から見直す中長期的戦略を講じなければならない。今までやってきた方法や体系をそのまま置いて、状況が良くなることだけを望むなら、米・中、米・ロの新冷戦とそれによって再編される新しい国際経済の秩序の中で、輸出主導型国家として生き残ることは難しいだろう。