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韓国人監督と中国人俳優、日本人監督と韓国人俳優でカンヌ2冠、進化した多様性の韓国映画

韓国人監督と中国人俳優、日本人監督と韓国人俳優でカンヌ2冠、進化した多様性の韓国映画

Posted May. 30, 2022 09:20,   

Updated May. 30, 2022 09:20

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韓国映画が第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で2つのトロフィーを同時に手にした。朴賛郁(パク・チャンウク)監督が映画「別れる決心」で監督賞を、俳優の宋康昊(ソン・ガンホ)氏が「ベイビー・ブローカー」で最優秀男優賞を受賞し、韓国映画の底力を再び証明した。世界3大映画祭の一つとされるカンヌ国際映画祭の2部門で受賞したのは、韓国映画史上初めて。 

 

受賞作は、アジアの他の国の監督や俳優との協力で誕生した作品という点でも意味が大きい。「ベイビー・ブローカー」は、素材と俳優、背景、資本の国籍はすべて韓国だが、日本映画界の巨匠、是枝裕和監督がメガホンを握った。「別れる決心」は中華圏のスターの湯唯氏が主人公に抜擢された。韓国映画に他のアジア国家の感性と文化を取り入れた作品が国際舞台で認められたのだ。韓国映画の過去の海外進出方式が俳優や監督個人の参加だったのとは違って、映画産業の体質そのものがグローバル化したということも注目に値する。

その土台には、韓国映画を含むKコンテンツの自信がある。これに先立って映画「パラサイト」とドラマ「イカゲーム」は、国際舞台で多くの賞を席巻し、作品性と興行性を立証した。BTSを前面に出したK—POPの人気も世界的だ。このような成果は、韓国映画が多国籍コンテンツに進化していくことができる丈夫な支えの役割をしている。「韓国のコンテンツは成功する」という信頼は、海外の映画制作会社まで韓国に引き込んでいる。映画「ミナリ」やドラマ「パチンコ」などが代表的な事例だ。フランス監督が演出したフランス映画「ペニシン」は、韓国俳優をキャスティングし、100%韓国で撮影された。

韓国映画は、今や多国籍文化と芸術をさらに多様に表わし、グローバル舞台で拡大している。奉俊昊(ポン・ジュノ)監督が話したように、「1インチの障壁」は世界の人の共感を引き出すKコンテンツの作品性と魅力で少しずつ崩壊している。韓国がグローバル映画産業のハブでありプラットホーム国家の一つに位置づける日は遠くない。このためには、国境と言語の障壁を越えることができる映画資本と人的資源の交流および投資が活発にならなければならない。第2、第3の朴賛郁監督が出て来るよう映画界が創意性を発揮できる空間も広めていかなければならない。