Go to contents

防御率首位のSSG金広鉉、秘密兵器はチェンジアップ

防御率首位のSSG金広鉉、秘密兵器はチェンジアップ

Posted May. 07, 2022 09:57,   

Updated May. 07, 2022 09:57

한국어

6日現在、プロ野球で防御率首位の投球を披露しているのは「帰ってきたエース」SSGの金広鉉(35)だ。防御率0.56でNCのドリュー・ルチンスキー(0.92)らを抜いて同部門で首位を走っている。5試合に登板し4勝を挙げている。大リーグ残留とSSG復帰の間で悩んだ末、3月初めにSSGに合流したが、シーズン序盤から本領を100%発揮している。

もともと金広鉉の武器はスライダーだった。金広鉉は「ツーピッチ」投手に分類されるほど速球とスライダーを武器にパワーピッチングを駆使した。しかし、今季はこのレパートリーにチェンジアップを追加し、緩急の調節にも成功している。

大リーグ進出前の2019年から第3の球種取得に集中していた金広鉉は、メジャーリーグでツーピッチスタイルの限界を痛感し、チェンジアップの他にもカーブ、シンカーなどを試した。そして結局、速球に似た軌跡だが、途中で落ちるチェンジアップを3つ目の武器として使うことを決めた。

金広鉉のチェンジアップは今季に一歩前進した。軍事用レーダー技術を活用して投・打球情報を分析するスポーティスティックスの「トラックマンベースボール」によると、金広鉉のチェンジアップの1分間あたりの平均回転数(RPM)は米国進出前の2019年の1596回から今年は1661回に増えた。

チェンジアップの平均球速が2019年の時速128.1キロから131.1キロへと伸びたのも有意義だ。通常、理想的なチェンジアップ球速はファストボールの88~90%程度と言われている。金広鉉の今季のファストボールの平均球速(時速146.1キロ)に対するチェンジアップの球速の比率は89.7%だ。2019年は86.9%だった。チェンジアップは打者のタイミングを奪うボールだが、ファストボールとの球速差が大きすぎる場合、かえって打者が騙されない可能性がある。

「金広鉉流チェンジアップ」はグリップもユニークだ。5本の指でボールを握る一般的なチェンジアップと違って、金広鉉はスプリッターのように2本目、3本目の指の間にボールを挟んだままチェンジアップを投げる。このため、プロ野球公式記録会社「スポーツトゥアイ」は、金広鉉のチェンジアップをツーシームファストボールに分類することもある。

しかし、金広鉉は「打者も捕手もチェンジアップだと思ってくれている。チェンジアップで呼んでほしい」と語った。SSGデータセンターのキム・ジョンジュンセンター長も「右打ちの外側に曲がる軌跡が一般のチェンジアップと同じだ」とし「過去の金広鉉のチェンジアップは完成度が高くなかったのが事実だが、今は自由自在にコントロールしている」と説明した。

チェンジアップの完成度が上がり、相手打者の頭の中も複雑になった。キウムのイ・ジョンフ(24)は「金広鉉さんのボールが大好きで、他の左腕投手を相手にする前に予防注射を受ける感じがするほどだ」と話した。


姜泓求 windup@donga.com