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ウクライナの女子テニス選手が準優勝賞金を全額寄付、「国のために戦った」

ウクライナの女子テニス選手が準優勝賞金を全額寄付、「国のために戦った」

Posted March. 08, 2022 08:59,   

Updated March. 08, 2022 08:59

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ダヤナ・ヤストレムスカ(22=ウクライナ)は、大会中ずっとウクライナ国旗と一緒だった。試合が終わるたびに椅子に広げられたウクライナ国旗を体にかけて観衆の拍手に応えた。体と心は疲れたが、ウクライナと一緒にいることを全世界に見せつけた。

世界ランキング140位のヤストレムスカは7日、フランス・リヨンで開かれた女子プロテニス(WTA)ツアーのリヨン・オープンシングル決勝で、64位のジャン・シューアイ(33=中国)に1-2(6-3、3-6、4-6)で逆転負けし、準優勝した。2020年アデレード・インターナショナル準優勝以来、約2年2ヵ月ぶりにWTAツアーシングル決勝に進出したが、個人通算4度目の優勝は次戦にお預けとなった。優勝は逃したものの、ヤストレムスカは準優勝の賞金1万4545ユーロ(約1950万ウォン)を母国に寄付することを明らかにした。

ヤストレムスカは今大会で終始スポットライトを浴びた。ウクライナの港町オデッサ出身の彼女は、先月27日から開かれた今大会に出場するため、飛行機でフランスへ向かう計画だった。しかし、ロシアのウクライナ侵攻で空の道が閉ざされた。車を利用するのも難しい状況で、結局、ボートに乗ってフランスに向かった。

オデッサから200キロ以上離れたイズマイルまで、父親が4時間以上運転した。16歳の妹イバンナとルーマニア行きのボートに乗った。無事ルーマニアに到着した彼女たちは、再びフランスに向かった。家を出て3日後に開幕日に合わせてリヨンに到着した。

ヤストレムスカは妹と一緒にワイルドカードの資格を得て、今大会のダブルスに出場したが、1回戦で敗退した。しかし、ヤストレムスカは「早く荷造りするつもりはなかった。国が戦争に苦しんでいる状況で、彼女は元気を出して決勝まで進出する異変を起こした。大会中も始終、戦争関連ニュースをよく見るため、心身ともに疲れていたが、「皆さんもご存知のようにウクライナ人は強靭だ。自分も同じだ」と意気込みを語った。

決勝後は、「もしウクライナ人が、今この中継を見ているなら『あなたたちは本当に強く驚くべき精神を持っている』と言いたい」とし、「愛するウクライナのために必ず優勝したかった。大会中、私自身だけでなく、私の国のためにも戦った。私を応援してくれた国民に感謝する」と語った。


金東昱 creating@donga.com