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波紋呼んだ与党の追加補正予算案不意打ち採決

波紋呼んだ与党の追加補正予算案不意打ち採決

Posted February. 21, 2022 08:08,   

Updated February. 21, 2022 08:08

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与党「共に民主党」が先週土曜日の深夜に、14兆ウォン規模の追加補正予算案を国会予算決算特別委員会(予決委)で不意打ち採決した。与党が大統領選を意識して35兆ウォンで増額を推進してきたが、政府が物価、金利に及ぼす悪影響を理由に反対し、保守系最大野党「国民の力」は規模を50兆ウォンまで増額を主張しながらも、他の支出から減らそうと反対したため、単独採決を強行したのだ。

今回の予決委の追加補正予算案の処理過程は、どの面から見ても正常でない。「共に民主党」の処理要求を拒否した「国民の力」所属の予決委員長が会議を中断した隙に、「共に民主党」幹事が職務代行で夜中の2時に会議を開き、4分で与党議員の案件を通過させた。与党は、「野党委員長が案件処理の責務を忌避し、国会法によって処理した」としたが、野党は「強行採決、不法処理であり無効だ」と抗議している。それでも与党は、早ければ21日にも、国会本会議で追加補正予算案を通過させる予定だ。

自営業者と小規模事業者の320万人に300万ウォンずつ支援金を給付する今回の追加補正予算案は開始から難航の連続だった。「共に民主党」大統領候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道(キョンギド)知事が、「超過税収を活用した大統領選前の追加補正予算」に火をつけ、「国民の力」大統領候補の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長が「任期開始100日以内の50兆ウォン自営業者支援」公約を出すと、政府は607兆ウォンのスーパー予算執行が始まって1ヵ月も経たず、追加補正予算案を出した。その後、大幅増額に難色を示す経済副首相に与党関係者は「弾劾」を取り上げ、「直ちに首を切らなければならない」という暴言もはばからなかった。

与党が14兆ウォンの政府追加補正予算案をひとまず通過させたのは、政府、野党と合意しようとしてさらに遅れる場合、16日後に迫った大統領選で期待した追加補正予算推進の効果を見ることはできないと判断したためだとみられる。単独通過後、李氏は「遅れて申し訳ない。すぐに追加する」と述べ、宋永吉(ソン・ヨンギル)代表は本会議に約3兆5千億ウォン規模に増加した修正案を出すと明らかにした。「国民の力」は、「買票用の追加補正予算」と非難し、自分たちが大統領選で勝利すれば、もっと大きな規模で自営業者を支援すると主張した。

今回の追加補正予算は、一昨年の4月15日の総選挙、昨年4月7日の再補欠選の直前に決定された追加補正予算に続き、3年連続で選挙直前に通過する。自営業者支援が必要でも、今の時点で国の借金に頼った政府支出の拡大は物価、金利を引き上げ、自営業者と庶民の負担をそれ以上に大きくしかねない。政界はこのような現実を気にもとめず、手段と方法を問わずに国民の税金で争う恥ずべき振る舞いを繰り返している。