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「フリーダ・カーロは苦痛だらけの人生もお祭りのように楽しんだ」

「フリーダ・カーロは苦痛だらけの人生もお祭りのように楽しんだ」

Posted February. 17, 2022 08:32,   

Updated February. 17, 2022 08:32

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6歳で小児麻痺にかかって片足を引きずり、18歳で事故に合い、生涯33回の手術を受けた人。メキシコの画家フリーダ・カーロ(1907~1954)の人生は、苦難と苦痛に満ちていたようだ。しかし、俳優のチェ・ジョンウォンさん(53)は、「『笑いこそ最高の価値』と言うフリーダは、苦痛にあがくことなく、人生を祭りのように生きた人だ」と話した。

7日にソウル江南区(カンナムク)のカフェで会った彼女は、来月1日に開幕するミュージカル「フリーダ」で主人公フリーダを演じる。作品は、フリーダの死ぬ前の最後の瞬間を、「ザ・ラストナイトショー」にした創作ミュージカルで、彼女の人生を観客に聞かせる。

「作品では、フリーダを強烈なエネルギーと喜びを持った愉快な人と解釈します。実際に彼女が書いた日記にも、『笑うために生きる』、『悩みと苦痛は愚かなもの』と書いてあるんですよ」

残した作品の3分の1が自画像であるほど、自分を愛したフリーダ。ポスターの顔のしわまでも、「生きてきた人生が込められているのだから、美しいじゃないか」と笑うチェ・ジョンウォン。よく似た二人だ。

33年前の彼女の初舞台はミュージカル「お嬢さんとごろつきたち」。セリフは「行こう、アドレイド!」の一行だけの「娘6」だったが、カーテンコールになると、涙や鼻水を流して泣く彼女にファンクラブができた。

「小さな役でも、舞台では自ら主人公だと思いました。好きでやった公演なのに、 みんなが拍手までくれるんです。『主人公でもない子が一生懸命だな』とファンも不思議そうに喜んでくれました」

出産後の1年を除けば、1年も作品を休まなかった彼女が、しばらく舞台に立つことができなかったことがある。一昨年初め、パンデミックの影響で「ドナ役」を演じたミュージカル「マンマ・ミーア!」がキャンセルとなったのだ。

「私のすべてを奪われたような気がしました。出演料はもらわなくても公演はすると、駄々をこねました。誰かが死んだわけでもないのに、滝のように涙が出ました」

フリーダの生涯で、恋人であり同志のメキシコの巨匠画家ディエゴ・リベラ(1886~1957)は欠かせない。流産した彼女を置いて、妻の妹と浮気するなど、女性遍歴で彼女を苦しめたディエゴだったが、フリーダは死ぬ直前まで絵と日記に彼を記録した。チェ・ジョンウォンは、最初はフリーダを理解できなかったが、舞台を思い浮かべてからは気が変わったと言う。

「もし誰かが私の手足を縛って、公演をさせないと想像してみました。それなら、私はフリーダのように、天井の鏡を見て泣いたり笑ったりしながら演技をしたのではないでしょうか(笑)。フリーダにとってディエゴは、私にとっては舞台だったんですよ」

3月1日~5月29日、ソウル鍾路区世宗(チョンノグ・セジョン)文化会館Sシアター。7万~8万ウォン。


李知訓 easyhoon@donga.com