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虎の狩人になったBTS、「新鮮」「無理な商業化」と評価分かれる

虎の狩人になったBTS、「新鮮」「無理な商業化」と評価分かれる

Posted January. 18, 2022 08:28,   

Updated January. 18, 2022 08:28

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旧暦1月16日に、ソウル鍾路区仁王山(チョンノグ・インワンサン)で、24人の遺体が一度に発見される。すべてが無惨に損傷している。惨事の現場の唯一の生存者は「ジェハ」。刑事は負傷して病院に運ばれた彼にあれこれ問い詰めるが、何も覚えていない。他のところでも同様の殺害事件が相次いでいる。巨大な爪痕や流れる血を舌でなめたり、鋭い歯で噛みちぎったりした跡が遺体から発見されるが…。いったい、彼らに何が起こったのだろうか。

15日にプロローグと1話が公開されたウェブトゥーンとウェブ小説「7FATES:CHAKHO」は、防弾少年団(BTS)のメンバー7人をそれぞれモチーフにした主人公が、人を攻撃する虎を食い止める近未来の物語だ。朝鮮時代に、虎を捕るために特別に選ばれた兵士「捉虎甲士」からアイデアを得た。BTS所属事務所のハイブが、ネイバーウェブトゥーンとコラボして制作した。

17日基準で、ウェブトゥーンの「捉虎」は、ネイバーウェブトゥーンのうち、競争の激しい土曜連載物72件の中で32位にランクインしている。ユーチューブに公開した広告映像のクリック件数が5000万回を超えて大きな注目を集めたことに比べれば、相対的に成果は低いほうだ。評点は1話基準で、10点満点で7.7点。土曜連載ウェブトゥーンの評点が8点や9点台であることを考えれば、やや低い。同じ内容のウェブ小説は、評点が10点満点で7.3点となっている。

ただ、読者の間では、「歴史的事実である捉虎甲士を、現代に移したのが新鮮だ」、「ストーリーと絵に力を入れた」という好評も出ている。ウェブトゥーンが10カ国の言語で同時に公開されただけに、韓国ウェブトゥーンを海外に知らせる契機になり得るという意見もある。ネイバーウェブトゥーンの英語、スペイン語、フランス語のプラットフォームでは、9.9点の高い評価を受けた。ネイバーウェブトゥーンの関係者は、「韓国の読者は、ウェブトゥーンに対する目線が高い方だ」とし、「絵の品質に関する前向きなフィードバックは多い」と話した。

一部からは、現在まで公開された作品だけを見れば、ウェブトゥーンの叙事とBTSとの関連性は低いという指摘も出ている。特に、BTSファンクラブ「アーミー」の中からも、BTSを無理に商業的に利用しているという批判が持ち上がっている。ストーリーの素材や絵の品質が良いだけに、あえてBTSの名前を付けなくても良い反応を得られるだろうという意見もある。大衆文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は、「アーミーは、積極的に所属事務所の歩みに対立しながら意見を出す積極的なファンクラブ層だ」とし、「無理な商業化の試みという反発があるのなら、コンテンツ制作にも慎重に反映する必要がある」と話した。

ハイブは16日と17日、TOMORROW X TOGETHERとエンハイフンをそれぞれ主人公にしたウェブトゥーンとウェブ小説「星を追う少年たち」と「ダークムーン:月の祭壇」も公開した。ハイブが人気アイドル歌手のファンダムと知的財産権(IP)を活用して、ストーリー産業に裾野を広げようとする動きだ。靑江(チョンガン)文化産業大学のイ・ユンヒ教授(ウェブ小説創作専攻)は、「BTSが好きなウェブトゥーンやウェブ小説読者を狙って、ファンダムを広げようという試みは前向きだ」とし、「短期的成果よりは、新しい挑戦ということに意味を置く必要がある」と話した。


イ・ホジェ記者 hoho@donga.com