食品医薬品安全処(食薬処)が「デート強姦ドラッグ」として知られるガンマハイドロキシ酪酸(GHB)の原料であるガンマブチロラクトン(GBL)を臨時麻薬類に新たに指定すると予告した。
食薬処は12日、GBLを新たに「1群臨時試薬類」に指定し、「GBLは体内で急速にGHBに転化し、意識喪失や呼吸抑制などの症状がみられ、特に性犯罪に悪用されたことが明らかになり、誤用・乱用の懸念が高い物質だ」と発表した。東亜(トンア)日報は昨年11月、GBLが体内で麻薬物質に変化し、GHBより大きな効果を出すにも関わらず、麻薬類に指定されていないため、性犯罪に利用されても麻薬類管理法による処罰が不可能であることを初めて指摘した。これを受け食薬処が対策として麻薬類の臨時指定に乗り出したのだ。
これにより、GBLを輸出入・製造・売買・売買斡旋・収受する場合、麻薬類管理法に基づき、無期または5年以上の懲役刑に処する。これまで水桑の原料物質として登録されていたGBLは、これを使ってGHBを製造した場合に限って処罰が可能で、GBLを人に飲ませれば同じ効果を出しても処罰が不可能だった。米国や英国、ドイツはGBLを人に使用する場合に処罰している。食薬処は、GBLを3年間臨時麻薬類に指定した後、麻薬類管理法施行令上、麻薬類に正式指定するかどうかを検討する予定だ。
ただ、GBLは産業現場でペイント洗浄などに使われるだけに、食薬処は産業用GBLに対しては例外を設けた。食薬処は、「GBLは電子製品製造の際に溶剤、工業用樹脂原料など多様に使用される物質であるため、産業的用途で使用する場合は臨時の麻薬類に該当しない」と説明した。
パク・サンジュン記者 speakup@donga.com