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ノーベル賞受賞者54人「毎年軍事費2%削減を」

ノーベル賞受賞者54人「毎年軍事費2%削減を」

Posted December. 16, 2021 08:32,   

Updated December. 16, 2021 08:32

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ノーベル賞受賞者50人超が、各国政府に対して今後5年間、軍事費を毎年2%削減するよう提言した。彼らは、軍事競争は「途方もない浪費」とし、軍事費削減によって節約した資金の一部を新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動、貧困などに対処する基金に充てることも提案した。

 

14日(現地時間)、英紙ガーディアンによると、イタリアの物理学者カルロ・ロヴェッリ氏を中心に作成された公開書簡には、数理物理学者ロジャー・ペンローズ氏らノーベル賞受賞者54人と各学界要人の計62人が署名した。1989年にノーベル平和賞を受賞したチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は署名には参加しなかったが、今回の提言に支持を表明したと、主宰側は明らかにした。

彼らは書簡で、「各国政府は他国が軍事費を増やすため、同じように増やさなければならないという焦りを感じている」とし、「このような構造により、軍拡競争という途方もない資源浪費の悪循環が続くことになる」と指摘した。そして、すべての国連加盟国は今後5年間、毎年軍事費を2%削減し、半分は各国が自主的に活用し、残りは「平和分担金」の財源に拠出することを提案した。この財源を基に、国連が管理するグローバルファンドを作り、新型コロナウイルスの感染拡大や気候変動、貧困への対処に活用するということだ。このような方式で2030年までに1兆ドルの財源を調達できると主張した。

ガーディアンは、公開書簡が国際的な緊張の高揚で軍事費が着実に増加している中で出てきたと伝えた。ストックホルム国際平和研究所によると、昨年の世界の軍事費支出は計1兆9810億ドルで、前年比2.6%上昇した。軍事費の支出上位5ヵ国(米国、中国、インド、ロシア、英国)は昨年、軍事費予算を増やしている。ガーディアンは、ウクライナをめぐるロシアと西側諸国の緊張、台湾をめぐる中国と米国の対立の激化が軍事費増加の要因だと指摘した。


任寶美 bom@donga.com