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「韓国ジャズの守護」41人のアベンジャーズが登場

「韓国ジャズの守護」41人のアベンジャーズが登場

Posted November. 10, 2021 08:07,   

Updated November. 10, 2021 08:07

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韓国ジャズ界の危機を知らせるために41人の演奏者が力を合わせた。プロジェクトグループ「韓国ジャズ守備隊」。22日、アルバム「私たちはジャズクラブで始まった」が出る(デジタルアルバムは10月28日に先行発売)。

企画者は若い演奏者パク・ハンソルさん(34・ベース)とイ・ハリムさん(29・ピアノ)。これまで国内ジャズ界の大型プロジェクトが中堅の演奏者や評論家を中心になされたことを考えれば、無謀に見える勇敢な企画だ。4日に会った2人は、「危機のジャズ界のために、誰かを待つのではなく自分たちですぐに始めようと意気投合した」と話した。

「クラブ『ワンス・インア・ブルームーン』の閉店(昨年11月)が発端だったが、アルバムを制作する数ヵ月の間に釜山(プサン)の『モンク』、ソウルの『オール・ザット・ジャズ」も次々に店を閉めた。悲痛な心情で制作に臨みました」(パク・ハンソル)

ジャズではどのジャンルよりもライブクラブが重要だ。演奏者間の交流や即興演奏がジャズの精髄だからだ。意気投合した演奏者どうし新しいバンド、新しいアルバムを構想するのもクラブでだ。

「人生の意味を見いだせずにさまよった二十歳、友達についてモンクに行って、ジャズ音楽に強烈な印象を受けました。毎週、釜山からムグンファ号に乗って、ソウルのクラブ『エバンス』に行って、ジャム(即興演奏)をしました。ジャズクラブは生きがいを得た有難い存在です。今はそのために私が何かをしたかった」(イ・ハリム)

2人はパンデミックでクラブ公演やイベントがなくなった若い演奏者を呼び集め、作詞作曲をして8曲入りのアルバムを作った。2000万ウォン以上の制作費のために車も売ったという。

8曲すべてに各クラブを音楽的に盛り込んだ。「西橋洞(ソギョドン)椰子樹」はクラブ「パーム」、「千年の島」はクラブ「千年の間も」を称えるといった具合だ。最後の曲「ヤヌス、そこは初めての木」は「ディバ・ヤヌス」の経営者でジャズボーカルのマロが歌った。「森を夢見る1本の木になって/言葉なくここを私は守ってきた」という歌詞が、聴者の胸に迫る。

「アルバムのタイトル『私たちはジャズクラブで始まった』がモットーになり、大きな動きの始まりになってほしい」(パク・ハンソル)

26日、ソウル麻浦区(マポク)「文楽HOM」で音楽鑑賞会も開かれる。クラウドファンディングプラットフォーム「タンブルバック」で「韓国ジャズ守備隊」を検索すれば、参加と後援の方法を知ることができる。2人が調査して作った「全国ジャズ地図」もアルバムとTシャツに入れられた。

「ジャズ守備隊は2人で始めましたが、41人になり、今では後援者全員、そしてアルバムを聴いてくれる人々に広がります。自分が自分を守らなければ誰が守ってくれるでしょう」(イ・ハリム)


イム・ヒユン記者 imi@donga.com