アフリカに派遣された清海(チョンヘ)部隊第34陣「文武大王艦」(4400トン級駆逐艦)に搭乗する将兵301人のうち82.1%にのぼる247人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。海外に派遣された艦艇内の多くの将兵が新型コロナに感染する最悪のシナリオが現実となった。
これは、最近約110人が感染した忠清南道論山(チュンチョンナムド・ノンサン)の陸軍訓練所の2倍を上回り、昨年に軍内で初めて感染者が発生して以降、最大規模だ。乗組員に対する感染の割合で見ると、新型コロナウイルスの感染拡大後、韓国国内外合わせて軍の単一艦艇内における最大の感染という汚名を受けることとなった。2011年にソマリア海賊に拉致された三湖(サムホ)ジュエリー号の乗組員全員を救出して「アデン湾の英雄」と呼ばれた清海部隊の地位も失墜する危機だ。「ノーワクチン」状態の海外派兵部隊を事実上放置し、類例のない集団感染事態を招いた軍指揮部に対する責任論が軍内外で起こっている。
19日、軍当局によると、現地の保健当局によるPCR検査の結果、第34陣の将兵の中で179人がさらに感染し、累計感染者が247人となった。残りの50人は陰性、4人は「判定不可」だったと軍は伝えた。最初に感染者が発生した15日以降、7人の感染が確認されたのに続き、18日に61人、同日だけで179人の感染が確認された。軍関係者は、「判定不可、陰性判定を受けた将兵の中で感染者が出てくる可能性もある」と話した。
現地の病院入院した将兵は1人増え、16人となった。肺炎の症状がひどく、集中治療を受けていた3人のうち2人は状態が好転し、1人は集中治療が続いていると、軍は伝えた。
約200人の特殊任務団を乗せて急派された空中給油輸送機(KC-330)2機は、19日午後に現地に到着し、防疫措置を経て、第34陣の将兵全員を乗せて帰国の途についた。彼らは20日午後、京畿道城南市(キョンギド・ソンナムシ)のソウル空港に到着する予定だ。軍当局者は、「第34陣の将兵は到着直後、医療機関や生活治療センター、隔離施設に移動する予定」と話した。
尹相虎 ysh1005@donga.com