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長引くワクチン干ばつ、米国の支援なく解消は困難

長引くワクチン干ばつ、米国の支援なく解消は困難

Posted April. 24, 2021 08:12,   

Updated April. 24, 2021 08:12

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バイデン米大統領が21日、「今は(海外に)ワクチンを提供する余裕はないが、(今後)できると期待する」と述べた。米国務省は、日米豪印の戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」の参加国とワクチン協力を議論したと明らかにし、ワクチンと安全保障の連係を示唆した。韓国外交部は、「クアッドに参加しなくてもワクチン協力は可能だ」と話すが、米国とのワクチン協力が難しくなったのではないかとみられている。

昨年末から世界各国でワクチン接種の結果が公開され、米国のファイザーとモデルナのワクチンに需要が集まっている。安全性と有効性いずれも優秀であることが確認され、今は追加金を払っても購入が難しい。特に、コロナがインフルエンザのように毎年流行する可能性が高く、変異ウイルスの対応力が優れた2つのワクチンの選好現象は強まるとみられる。

しかし、政府が契約したファイザーのワクチン1300万回分のうち国内に入ってきた量は87万5千回分にすぎない。モデルナ2千万回分も導入時期が下半期に延期になった。米国と欧州連合が来年と再来年に使う量まで追加購入し、後発走者の韓国のワクチン確保はますます困難になっている。代替ワクチンも思わしくない。英国のアストラゼネカは血栓の副作用で30歳未満は接種できないという限界がある。下半期に入ってくる米ノババックスはまだ承認した国がない。ロシアのワクチンの導入を検討するというが、欧州医薬品庁の承認が出るまで時間がかかる。

つまるところ、ワクチンの生産と流通を握っている米国の支援がなければ、安定したワクチン供給が困難であるのが現実だ。クアッドは、コロナ危機を迎え、米国がワクチンを開発し、日本とオーストラリアが財政支援をし、インドが大量生産を担うワクチン協議体として結束している。今のように米国と中国の間の綱渡り外交に固執している限り、ワクチン同盟から疎外されて慢性的なワクチン供給難に苦しむ可能性が高い。政府は、米国とのワクチンスワップ交渉で守勢に追い込まれると、半導体や自動車バッテリーの対等交換を云々して企業の役割を期待するが、ワクチン供給の責任は政府にある。政府の力量を総動員し、遅くとも来月開かれる韓米首脳会談では顕著な成果を出さなければならない。