Go to contents

子供に、そして私に

Posted February. 22, 2021 07:30,   

Updated February. 22, 2021 07:30

한국어

 

私は、子供に言うことを自分にも言ってあげる。逆に子供に言わないことは、自分にも言わない。…子供のおかげで、わたしはもっと私をよく世話をするようになった。(キム・ソヨンの「子供という世界」)

子供が新学年に進むことへの不安を打ち明けた。コロナにより何回しか登校できなかった上、友達と付き合いながら適応しようと努力したが、また新しいクラスに変わるので心配になるようだった。「お母さん、友達と上手く付き合えなかったらどうしよう?」。悩んだ末にこう答えた。「お母さんもあなたと同じ心配をしたの。ところで友達とよく付き合うことも、必ずしもよくやらなければならないことではない。練習する時間があっても大丈夫だよ」

子供に言った言葉は、子供の頃、私に一番必要な言葉だった。あの時も今も「うまくできなかったらどうしよう? 失敗したらどうしよう」という不安はいつも心を圧倒する。私の恐れは当たり前のことだと、最初から上手なのではなく、学んで練習する時間が十分必要なのだと。そんなことを誰かが言ってくれたら、どんなに嬉しかったのだろうか。

親に会って悩みを聞いていると、多くの親が子どもにもっと良いことを言ってあげようと努力するのが分かる。しかし、いざ彼ら自らに、そのような言葉をかけられない時が多いようだ。誰もが最初から親だったわけではないので、最初から上手にできるはずがない。作家は、子どもたちに会い、見て聞いたことを通じて、私たちにたくさんのことを考えさせる。「子どもに言うことを私にも言ってあげる」という言葉を見つけた時、子どもに言ってあげたい優しい言葉を、自分にも聞かせたいと誓った。

時は春に向かうが、依然として空気は冷たい。自分が聞きたい言葉を他人に話しかけ、自分にも同じ話を聞かせる「心のケア」がいつにも増して必要な時期だ。