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今度は伴奏ではなく独奏、ラシコフスキーが4年ぶりの一人舞台

今度は伴奏ではなく独奏、ラシコフスキーが4年ぶりの一人舞台

Posted February. 09, 2021 07:53,   

Updated February. 09, 2021 07:53

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「伴奏を担当してもいいかと、私のほうからいつも聞きます。ただ演奏するのが好きだから」

ロシアのピアニスト・イリヤ・ラシコフスキー氏(37、誠信女子大学招聘教授)は、新型コロナウイルス禍の中、韓国で最も忙しい演奏者だった。昨年3月から今年2月までの1年間、氏が参加した演奏だけでも、バイオリニストのキム・スジ、ぺク・ジュヨン、ソン・ジウォン、ヤン・ソンシク、ヤン・ジョンユン、イ・ジユン、チェリストのキム・ミンジ、パク・ユシン、イ・ジョンラン、ビオリストのリチャード・ヨンジェ・オニール、ベーシストのソン・ミギョン、ソプラノのパク・ヘサン、クラリネティストのキム・ハンなど、最も注目される公演だった。多くのオーケストラとの協奏曲の協演は別にしてもそうだ。

彼が4年ぶりに、自分がメインのソロ・リサイタルを行う。タイトルは「ロマンチックソナタ」。27日午後8時、ソウル芸術の殿堂IBKチャンバーホール。演奏を控えた彼に芸術の殿堂近くのカフェで会った。数多くの楽器と協演してきただけに、彼は引き続き新しいレパートリーに接した。負担ではないだろうか。「舞台に上がること自体が楽しく、多くの演奏者と音楽に関して考えを交わすことが幸せです。新しい経験を通じてもっと発展したいだけです」

本当に彼から先に伴奏を提案したのだろうか。彼と呼吸を合わせた演奏者たちに連絡してみた。するとみんな、手を横に振った。「とんでもない。あの方と演奏したくて私のほうから提案したんです。日程だけ確認されて、オーケーだとおっしゃいました」

今度のソロコンサートで、彼は韓国の作曲家リュ・ジェジュンの「ピアノソナタ」を世界で初めて公演する。「人生のように巨大な作品です。苦痛と奮闘が入っている曲です。リュ・ジェジュンは、どんな作品でも固有の声(フィーリング)をはっきりと出す作曲家です」

この曲のほか、ショパンのソナタ第3番とマズルカ作品24の4曲なども演奏する。氏は、「ロマンチックソナタというコンサートのタイトルは、リュ・ジェジュンのソナタを念頭に置いたものだ」とし、「この曲の雰囲気に合わせて、別の曲を配置した」と話した。

氏は、2006年から韓国で演奏し、2013年に誠信(ソンシン)女子大学教授になり、居住地をソウルに移した。日本人の妻と学校の近所に住んでいる。「許される限り、韓国にいたいんです。複数の世代の情熱的な聴衆があり、個性豊かな演奏家がいて、才能のある学生がいますから」

残った疑問を解きたかった。これほど多くのトップクラスの演奏者たちが、彼を訪れる理由は何か。バイオリニストの白珠映(ペク・ジュヨン、ソウル大学教授)とチェリストのイ・ジョンランに聞いた。答えは約束でもしたかのように同じだった。「イリヤはどんな曲でもすぐに習得し、完璧に準備します。疲れないし、思いやりもありますね。何よりも、音楽そのものをとても愛しています!」3万~6万ウォン、お問い合わせは1544-5142まで。


ユ・ユンジョン文化専門記者 gustav@donga.com