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バイデン氏、初の黒人国防長官にオースティン元中央軍司令官を指名

バイデン氏、初の黒人国防長官にオースティン元中央軍司令官を指名

Posted December. 09, 2020 08:47,   

Updated December. 09, 2020 08:47

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米大統領選で当選が確実視されているバイデン氏が新政権の初代国防長官に黒人で退役陸軍大将のロイド・オースティン元中央軍司令官(67)を指名したと、米紙ニューヨーク・タイムズなど海外メディアが報じた。オースティン氏は、当初有力候補とされたミシェル・フロノイ元国防次官、ジェイ・ジョンソン元国土安全保障長官らが党内の反発を受けたことで急浮上し、議会で承認されれば初の黒人国防長官となる。

1953年、南部アラバマ州で生まれたオースティン氏は、陸軍士官学校(ウェストポイント)出身で、黒人初の陸軍副参謀総長、中央軍司令官を務めた。2013年3月~16年4月、中央軍司令官として在職し、オバマ政権の副大統領でイラク政策を担ったバイデン氏と歩調を合わせた。特に、今回の大統領選でバイデン氏の勝利の一等功臣とされる黒人社会が新内閣の「黒人の取り分」を求め、錚々たる候補を退けて有力候補になった。

 

オースティン氏が就任すれば120万人の米軍および傘下機関を率い、中国を牽制するためのインド太平洋地域での国防力強化や軍事戦略などの責任を負うことになる。ただし野戦で経験を積んだオースティン氏は、公開行事にしばしば姿を現さなかったり、メディアとも親密でないことから「スターパワーが足りない」という指摘もある。アジアの懸案に対する理解も相対的に低いという懸念も提起されている。

オースティン氏の承認のためには、バイデン氏もまた、少なからぬ政治的負担を負わなければならないとみられる。民間の軍統制を重視する米国では、転役して7年が経たなければ国防長官になることはできない。この要件を満たすことができなければ、議会が法律の適用免除を認める必要がある。トランプ政権の初代国防長官のジェームズ・マティス氏が退役後4年の17年1月、国防長官に任命された際、議会が法律の適用免除を認めた。

初の女性国防長官に有力視されたフロノイ氏は、過去にアフガニスタンへの米軍増派を主張したことや軍需産業との近さを理由に民主党内左派の激しい反発を受けた。ジョンソン氏は、不法移民の強制送還拡大策やドローンを使った過剰な爆撃などを理由に批判を受けた。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com