
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2日、「来年上半期から韓国の経済は正常軌道に進入できるだろう」とし、「政府は国民と共に新型コロナ対策模範国家に続き、経済模範国家をつくる」と述べた。「韓国版ニューディール」を推進して経済活性化を強調している文大統領が、「経済模範国家」を新たな目標に掲げたのだ。しかし、世界的に新型コロナウイルス感染拡大の懸念が強まっている中、一部の経済回復の信号をただ楽観的に見ることはできないという指摘もある。
文大統領は同日、大統領府で開かれた首席・補佐官会議で、「最近の指標を見ると、これまでの困難を克服し、経済が早く回復していることがうかがえる」とし、第3四半期の国内総生産(GDP)成長率、9月の産業活動の「トリプル増加(生産・消費・投資)」、消費心理指数および企業景気指数の好調などを取り上げた。文大統領は、「コロナ第2波で、フランスやドイツなど世界各国が封鎖措置を再び始めるなど世界経済の不確実性が高まり、依然として安心できない状況」としながらも、「第4四半期にも経済回復の傾向が続くなら、来年上半期から韓国経済はコロナの衝撃を挽回し、正常軌道に進入できるだろう」と述べた。
また、「コロナ経済危機を教訓にし、韓国の製造業を一層高度化し、競争力を高める機会にする」とし、「韓国版ニューディールが、製造業の革新を促進させ、製造強国大韓民国の地位を高める」と強調した。
一部では、文大統領が経済を楽観的に展望しているという指摘もある。韓国銀行などが、まだ経済の「V字」回復と見ることはできないと分析しているためだ。韓銀経済統計局のパク・ヤンス局長は先月27日、第3四半期実質GDP説明会で、「GDPの傾向を見ると、昨年第4四半期水準には至ってない」とし、「以前の成長傾向にはまだ至っていない、V字回復を語るのは時期尚早の感がある」と指摘した。
パク・ヒョモク記者 tree624@donga.com






