人口3000万人の中国中西部の最大都市、重慶市の公安最高責任者が、腐敗容疑で監査機関の調査を受けていることが分かった。中国で今年に入って腐敗容疑で調査を受けた6人目の高位公職者だ。米中対立や新型コロナウイルスなど国内外で危機を経験している習近平国家主席が、「司正ドライブ」で難局突破を図っているのではないかと分析されている。
15日、反腐敗監査機関である中国共産党中央規律検査委員会と国家監察委員会によると、重慶市の鄧恢林・副市長兼公安局長は、規律違反と法律違反の疑いで調査を受けている。鄧氏の具体的な容疑は公表されていないが、通常、高位公職者の腐敗容疑を調査する時に、規律違反、法律違反などの表現が使われている。
鄧氏に対する調査は反腐敗を大義名分とした措置とみられるが、司法公安分野を占めている江沢民系の人々を入れ替えるための措置という見方もある。江沢民系は習氏と政治的に対角点に位置する。
中国の南方都市報によると、湖北省武漢出身で、2015年までずっと湖北省の地方官吏を務めた鄧氏は、15年8月から中央政法委員会弁公室主任を務めた。当時、中央政法委員会書記は江沢民元国家主席の最側近の孟建柱氏だった。鄧氏は17年に重慶市公安局長になり、18年から副市長を兼職した。
鄧氏と同様、孟氏の側近とされる孫力軍・前公安部副部長(次官)も4月に腐敗容疑で辞任した。孟氏の秘書室長だった孫氏は、香港問題と国内政治分野を担当してきた実力者と評価されていた。孟氏の側近が相次いで調査を受け、次のターゲットは孟氏になるとみられている。習氏は司法・公安の要職に王小洪氏など自身の側近グループである「習家軍」の要人を配置している。これに先立ち4月、江沢民系の傅政華・司法部長が免職になり、後任に習氏の側近の唐一軍・遼寧省長が任命された。
權五赫 hyuk@donga.com
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