
韓国女子ボクシングの看板スター、オ・ヨンジ(30=蔚山広域市庁、写真)が「二転三起」の末に五輪出場権を手にした。
オ・ヨンジは10日、ヨルダン・アンマンで開かれた東京五輪女子ボクシングのアジア・オセアニア予選ライト級(60キロ)準々決勝で豪州のアニア・ストリスマン(33)に5-0の判定勝ちを挙げた。4強入りしたオ・ヨンジはライト級上位4人に与えられる五輪出場権を獲得した。
オ・ヨンジは2011年の全国体育大会で女子ボクシングが採択されて以来、昨年まで9連覇を達成しており、2018年9月のジャカルタ・パレンバン・アジア大会で韓国女子ボクシング史上初となる金メダルを獲得したスター選手だ。2018年11月のニューデリー世界選手権では女子ボクシング史上2番目に銅メダルを獲得し五輪メダルへの期待を高めた。
韓国では最強者だったが二度の五輪では出場機会を逃した。女子ボクシングが初めて正式種目に採択された2012年のロンドン五輪を控えては、代表選考戦を突破できなかった。中国で開かれた2016年のリオデジャネイロ五輪のアジア・オセアニア予選ではタイ選手に敗れた。当時、オ・ヨンジが優勢な試合をしたにも関わらず、判定負けを喫したため不公正判定と批判する声があがった。曲折を経たオ・ヨンジは、今回の予選を控えては「五輪出場者は天が決めるようだ。これが最後だと思って準備したい」と言いながらも「あまりにも切実な気持ちなのでプレッシャーもある」と平常心を保とうと努めた。
これに先立ち9日にはフェザー級(57キロ)のイム・エジ(21=韓国体育大学)が韓国女子ボクシング史上初めて五輪切符を手にするなど、同種目で2人が五輪出場を確定した。
李元洪 bluesky@donga.com