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新学期控えて中国人留学生が大量入国、防疫網崩壊すれば大災害

新学期控えて中国人留学生が大量入国、防疫網崩壊すれば大災害

Posted January. 30, 2020 08:23,   

Updated January. 30, 2020 08:23

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中国内の新型コロナウィルス感染症(武漢肺炎)が急速に広がっている。中国の国家衛生健康委員会は昨日、全国31省からウィルス感染確診患者5974人が発生し、132人が死亡したと発表した。2003年のサーズ(重症急性呼吸器症候群)確診患者数(5327人)をすでに上回った。2次感染、3次感染患者が出ており、感染病の最前線で中国政府が押されている状況だ。こうした中、韓国の大学に在学しながら冬休みと春節を迎えて帰国していた中国人留学生が新学期を控えて、大量に入国するとみられ、国内の防疫態勢が緊急事態となった。

昨年、韓国の大学に在学中の中国人学生は約7万人に上っている。人口が密集しているソウルの主要大学に半分ほど集中している。講義室、食堂、寄宿舎など大学内施設では密接な接触が頻繁になるため、学生たちも不安を募らせている。すでにソウル市内の東国(トングク)大学、成均館(ソンギュングァン)大学、世宗(セジョン)大学、淑明(スクミョン)女子大の韓国語学堂が臨時休講を実施しており、東西(トンソ)大学、培材(ペジェ)大学、円光(ウォングァン)大学、全北(チョンブク)大学、清州(チョンジュ)大学など地方大学は中国人学生の入国延期を要請したり、両国間の交流プログラムを中断した。

教育部は昨日、主要大学の関係者たちと緊急対策会議を開き、大学別に学生感染症予防危機対応マニュアルに従って非常管理体制を稼働するようにした。中国湖北省を行ってきた韓国人学生や教職員には2週間の自主隔離を勧めており、卒業式や入学式などの行事を自制するよう要請した。

政府は、大学だけに任せていないで留学生を含め、入国者に対する徹底した防疫対策で市民を安心させるべきだ。そうすることで深刻な恐怖から派生した中国人嫌悪や差別も防ぐことができる。政府は確診患者を速やかに選別するため、遺伝子検査(PCR)キット不足問題から解決し、中国からの入国者全員に対して予防守則を熟知させ、いつでも疫学調査が可能になるよう措置したという。感染病との戦争では、政府と自治体の迅速で体系的な行政力がカギとなる。公衆保健システムと人員を動員し、広く、細かい防疫網を構築するほかない。過去の感染症事態が、先進の医療技術ではなく、疫学調査や隔離・検疫といった伝統的な防疫調査で終結したことを肝に銘じるべきだ。

中国人に対する入国禁止は、本当に最後の手段になるべきだ。政治、外交、経済的な問題だけでなく、医療面でも得より失が多い。密入国した際にルートを把握できなくなり、感染症の統制が困難になる。非理性的な中国人嫌悪も決してあってはならない。政府は、先回りの綿密な対応に取り組み、市民は徹底した衛生安全守則を守りながらも冷静で成熟した理性を失ってはならない。最善の方法は、わが社会自ら感染病免疫システムを備えて対応することだ。