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NBAトップが中国の反発に戦々恐々「姚明が物凄く怒っている」

NBAトップが中国の反発に戦々恐々「姚明が物凄く怒っている」

Posted October. 29, 2019 09:11,   

Updated October. 29, 2019 09:11

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最近、米国と中国の間では貿易戦争に劣らず、NBAバスケ戦争が熱い。今月初め、米プロバスケットボール協会(NBA)、ヒューストン・ロケッツのダリル・モーリーGMが香港の反政府デモに支持を表明すると中国内に反発の声が広がっている。米国内ではNBA関係者の表現の自由を支持する声が高いが、いざNBA側は中国という巨大市場を失うことを恐れ、戦々恐々としている。

NBAコミッショナーのアダム・シルバーは最近「親友」姚明・中国バスケットボール協会(CBA)会長(写真)との連絡が切れた。今季開幕を控えた今月6日、モーリー氏が香港デモに支持を示すと、CBAは直ちにロケッツとの「協力中断」を宣言した。事態発生直後、シルバー氏は「今のところ姚明が物凄く怒っている状態で、理解する。姚明に会って合意点を見出したい」として事態の収拾に乗り出したが、姚明会長は毎年訪ねた上海でのNBAオープン戦に姿を現さなかった。シルバー氏と姚明会長は今年7月のラスベガス会議や北京ワールドカップ期間中の夕食会などで何度も会って交流した仲だ。

シルバー氏が姚明氏にとりわけ気を使っているのは、姚明氏が2002年にロケッツに1巡目全体1位で指名され、NBAを中国の「国民スポーツ」に育てた人物だからだ。ブルムバーグ通信によると、前季(2018~2019)に中国でテレビとストリーミング配信でNBAを視聴した人は約8億人で、米国視聴者の2倍に当たる。USAトゥデーによると、NBAは中国で年間、少なくとも5億ドル(約5853億ウォン)の収入を挙げたという。最近中国の協力企業が契約を解除し、直ちに来季のNBA選手のサラリーキャップも15%低下を余儀なくされそうだ。

チャールズ・バークレーNBA解説委員は、事態に油を注いだのは姚明氏の古巣であるロケッツのGMが問題のツイートをしたことだと説明した。バークレー氏は、ケーブルテレビTNTで「姚明のお陰でロケッツは中国で最も人気のNBAチームとなった」とし、「中国の人々は『お金だけ稼いでは私たちのことを罵倒している』と受け止めるかもしれない」と話した。中国のストリーミングサービスを行うテンセントは、公式開幕戦をボイコットした後、他の試合はサービスを実施しているが、ロケッツの試合は今も中継を止めている。

NBAコミッショナーまで動いて中国世論の鎮静化に乗り出しているが、逆に米国国内では中国の表現の自由に対する圧力を批判する声が高まっている。米国のマイク・ペンス副大統領は24日、「NBAが香港問題に関連して中国側を庇っている」とし、「NBAが、まるで中国共産党が100%の持ち分を所有する子会社のようだ」と批判した。


任寶美 bom@donga.com