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背を向けられるポピュリズム政治、「ストロングマン」時代の終焉か

背を向けられるポピュリズム政治、「ストロングマン」時代の終焉か

Posted September. 27, 2019 08:27,   

Updated September. 27, 2019 08:27

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米国のトランプ大統領、英国のジョンソン首相、ロシアのプーチン大統領など世界を思うままにしてきた「権威主義指導者(ストロングマン)」たちが、同時に辞任を迫られている。過激な言動と態度、極右ポピュリズム、自国優先主義などを掲げた彼らに自国民までも背を向けている。

BBCなどによると、英下院では25日、「首相辞任」、「ジョンソンは監獄に」と怒号が飛び交った。最高裁が24日に「首相による議会閉会は違法」と判決を下したことを受け、労働党など野党は、「首相とは認められない」と主張している。ジョンソン氏はこれに対して、「政府不信任案を提出してほしい」と早期総選カードで対抗した。CNNは、「議会民主主義の本山である英国の『国の品格』がジョンソン氏の登場で、失墜している」と指摘した。

イタリア極右政党「同盟」を率いるマッテオ・サルヴィーニ前副首相はすでに内閣から退いた。サルヴィーニ氏は昨年6月、左派ポピュリズム政党の五つ星運動と連立政権を構成し、副首相になった。強大な権力を振りかざし、移民弾圧、難民救助では入港封鎖などでは「虐殺者」、「第2のムッソリーニ」と非難された。彼は先月、高速鉄道建設、難民問題で意見の食い違い見せた五つ星運動と決別し、連立政権の解体を宣言した。早期総選挙で再執権を狙ったが、五つ星運動と左派民主党が新たに連立政権を構成し、孤立することとなった。

プーチン氏も最近、各地で起こっている「反プーチン」デモで頭を痛めている。プーチン氏の20年間の長期政権に対する疲労感、経済悪化、8日の地方選での不正論議などで支持率が下落している。2014年のウクライナのクリミア半島強制併合で当時80%にのぼった支持率は、最近40%前半に落ちた。

そのほかにも、米中貿易摩擦に伴う景気鈍化の懸念、アフリカ豚コレラなどで苦しんでいる中国の習近平国家主席、17日の総選挙で5回目の当選とはならなかったイスラエルのネタニヤフ首相、経済難と反体制要人の弾圧で批判を受けるトルコのエルドアン大統領なども同様の状況にある。専門家たちは、来月31日に予定された英国の欧州連合(EU)離脱が実現するかどうかや来年11月の米大統領選の結果によって、ストロングマンの没落が頂点に達すると見ている。米政治専門メディア「ポリティコ」は、「ストロングマンと極右ポピュリズムが頂点に達した後、傾いている。民主的手続き、多国間主義、相互主義が再び力を得るだろう」と見通した。


金潤鍾 zozo@donga.com