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[オピニオン]金國鎭とカン・スジとのリアル交際

[オピニオン]金國鎭とカン・スジとのリアル交際

Posted August. 05, 2016 07:56,   

Updated August. 05, 2016 08:17

テレビのリアリティ番組は、2000年代前半から米国で「ビックブラザー(Big Brother)」や「サバイバル(survival)」などの番組が成功を収めた後、主流となっている。昨今、韓国の週末プライムタイムのテレビ番組も「無限挑戦」や「一泊二日」、「ランニングマン」など、全てがリアリティ番組だ。ただ、韓国のリアリティ番組は欧米のそれとははっきりと異なっている。リアリティを打ち出しているが、突き詰めてみれば、ドラマよりはよりやらせの少ない演出された状況下でのリアリティであるケースが多い。そのため、出演者も一般人より芸能人のほうが多い。

◆リアリティ番組の中には、「芸能リアリティ」という分野もある。米テレビ「チョンガ―たち(The Bachelor)」などの交際番組が代表といえる。韓国にも「チャック(パートナー)」という番組が一時、人気を集めた。しかし、番組に出演した一般人女性がパートナーになれず、気を落として収録中に自殺したことで廃止となった。その後、本物の交際リアリティ番組は下火になり、若い芸能人たちが仮想結婚をする「私たち結婚しました」や中年独身芸能人たちが登場する「燃える青春」などの番組が人気を得ている。

◆一般人が登場する本物の交際リアリティ番組では、知らない二人が好感を寄せる過程に、視聴者が関心を持つ。芸能人が登場する偽物恋愛リアリティ番組では、視聴者は交際するのでもなく、しないでもない曖昧な状態に興味を感じる。「燃える青春」で、お笑い芸人の金國鎭(キム・グクジン)と歌手のカン・スジは、お互いに好感を寄せているようでも、寄せるふりをしているようでもある「曖昧な」状況を1年以上も続けてきた。そんな二人が昨日、付き合っていると明らかにした。

◆本物のカップルは「私たち結婚しました」では不発に終わったのに、「燃える青春」から出てきたので話題となっている。一般人の二人の男女が収録中に相手に好感を感じて付き合うことになったような状況が起きたのだ。歳を取ったのでさらに露骨になった「青春」たちが、あれこれ探らなければならないことの多い若い青春より、もっとリアリティに忠実だったといえよう。ただ、交際がリアリティになれば、退場しなければならないというここでの法則を、二人も避けて通るのは難しいような気がする。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com