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[オピニオン]セヌリ党の卑しい「尊影返納」督促

[オピニオン]セヌリ党の卑しい「尊影返納」督促

Posted March. 30, 2016 07:16,   

Updated March. 30, 2016 07:26

役所に掲げられている大統領の写真を意味する「尊影」は、金大忠(キム・デジュン=DJ)大統領時代から消えた。検索語に「尊影」を打ち込めば、「檀君(タングン)尊影」や「王の尊影」などの言葉が現れる。20代の大学生に「知っているか」と尋ねたところ、「『最高尊厳』と似ているではないか」と聞き返す。それだけ聞きなれない言葉である上、権威主義のニュアンスまで匂わせる。詩人の金洙暎(キム・スヨン)は4.19革命直後だった1960年4月26日未明、「まず、あいつの写真を降ろして、便所の落とし紙にしよう」というタイトルの長い散文詩の中で、花が落ちるように亡くなった若い学生たちを哀悼しながら、自由党の李承晩(イ・スンマン)独裁を激しく批判した。

◆与党セヌリ党大邱市(テグシ)党は最近、離党後無所属で出馬した劉承旼(ユ・スンミン)・朱豪英(チュ・ホヨン)・權恩嬉(クォン・ウンヒ)・柳性杰(リュ・ソンゴル)議員に公文を送って、「大統領への礼儀ではないので、(大統領尊影を29日まで)返してほしい」と促した。「真朴」と言われているセヌリ党の鄭宗燮(チョン・ジョンソプ)候補は、それに輪をかけるかのように、「大統領を批判して出ていった人たちが、尊影を宝物かのように扱うのは、つじつまの合わないことだ」と主張した。憲法を専攻した元ソウル大学法学大学院教授の口から出てくる言葉とは信じられず、苦笑せざるを得ない。

◆地元の与党党員らの間からも、「それだけ親朴系候補らが自信がないのではないか」、「稚拙だ」という冷笑が殺到している。親朴系重要人物であり、離党した尹相現(ユン・サンヒョン)議員(仁川南乙)は、大統領と一緒に映った写真を印刷した超大型垂れ幕を、選挙事務所の壁に掲げている。飲酒中の暴言で淘汰された彼こそ、大統領を掲げないのが真なる礼儀であり、与党を支援することなのに、セヌリ党内からは、これといった言葉が何も出ておらず、気の毒だ。

◆大統領府の報道官は、「言及したくない」とだけコメントした。決まりが悪かったのだろうか。それとも、大統領の「気」に障ることを懸念して、焦っているのだろうか。大統領の写真は、国や行政府を代表する象徴の一つといえる。追い出されるかのように党から出てきた人たちが、大統領写真を即座に降ろせば、それこそ不敬と言われかねない。失敗した「劉承旼殺し」に「ハンコ騒ぎ」まで続いたことで、ただでさえ、動揺している大邱の民心が、「尊影返納」督促で、より一層煮えたぎるかもしれない。大邱の有権者をカモ扱いしては困る。

許文明(ホ・ムンミョン)論説委員 angelhuh@donga.com