
人が息を吐き出すときに排出されるガスには、水分や数百種の揮発性有機化合物の気体が含まれている。そのうち一部は、病気と密接な関係がある。例えば、糖尿患者の呼吸にはアセトンが多く、肺がん患者はトルエンが、口臭患者は硫化水素ガスの濃度がとりわけ高い。
これまでは、呼吸ガスを構成する成分があまりにも多いので、その中で必要な種類だけを選んで検出することには限界があった。キム教授チームは、高性能触媒を開発して、病気との関連のあるガスだけを選んで検出することに成功した。また、この触媒をナノ繊維の形をしたセンサーにつなげて、スマートフォンにつけることができるセンサーも開発した。
キム教授は、「スマートフォンなどのモバイル機器や車両にこのセンサーを搭載すれば、個人の病気を常時モニタリングすることができる」と言い、「今後、モノのインターネット製品と連携すれば、大気汚染の分析や室内空気質の分析など、様々な分野で活用できるだろう」と明らかにした。研究結果は、ナノ分野の国際学術誌「スモール」の2月17に付けの表紙論文に掲載された。
신선미동아사이언스기자 シン・ソンミ東亜サイエンス記者 vamie@donga.com