Go to contents

[オピニオン]コンクールが生んだ最高のスター

[オピニオン]コンクールが生んだ最高のスター

Posted October. 30, 2015 07:15,   

今夏に行われたチャイコフスキーコンクールで、ロシア出身の演奏者がピアノ部門で1〜3位を総なめにした。しかし、大衆の関心が集中された主人公は、4位だったフランス人のルカ・ドゥバルク(25)だった。順位を気にせず、個性的な解釈を基に「史上最大レベル」の演奏を聞かせてくれた彼に聴衆は熱狂し、メディアのスポットライトが殺到した。「自宅にピアノのない貧しいピアニスト」のドラマのような人生は深い感動を与えた。

◆ドゥバルクは11歳の時、友人がピアノを弾くのを初めて目にし、ほぼ独学で演奏を覚えた。17歳の時、鍵盤から離れて3年間スーパーで働いた。たまたま、故郷のフェスティバルで演奏要請を受け、再び鍵盤の魅力に打ち込んだ。ジャズクラブでの「演奏バイト」で大会への参加費を工面した彼は、世界に向け生中継された演奏のおかげで、クラシック音楽界にセンセーションを巻き起こした。

◆12歳にデビューしたピアニストのエブゲ二—・キーシンのように、コンクールを経ず、頭角を現した事例もあるが、国際コンクールは、若い音楽家たちには、依然、夢の登竜門となっている。大会が、放送やネット上に生中継されることになり、審査委員団だけでなく、地球村の音楽愛好家たちに、才能や技量を思いっきり自慢することができるからだ。ピアニストのチョ・ソンジン(21)も最近、ショパンコンクールで、韓国人としての初優勝を手にし、期待主へと跳躍した。採点表の公開後、とある審査委員から最低点の1点が付けられても、優勝したことが明らかになり、話題を集めた。

◆彼は、早期留学の代わりに、高校2年生を終えて、フランスに渡った「国内派」演奏家だ。子供を音楽家として成功させたいと、自分のすべてをかける親たちとは違って、会社員の父親や専業主婦の母親が「ソンジンの気持ち」だと主張し、姿を現さないことも、好感を与えている。そのおかげで、11月に出てくるコンクールの実況アルバムは、アルバム市場での予約販売だけで、アイユを抜いてトップについた。クラシックアルバムが初のトップについたのだ。来年2月に行われるショパンコンクールのエキシビションコンサートへの問い合わせも殺到している。過度な情熱を持つ親によって作られたピアニストではなく、自分の道を自ら切り開いたドゥバルクやチョ・ソンジン、今年のコンクールが生んだ最高のスターたちだ。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com